出っ歯を矯正治療で治したい!矯正方法や費用、期間を解説

  • 2024.01.152024.02.28
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悩み【歯科矯正の医院予約代行 デンタルジュ】歯科矯正治療をお考えの方の歯並びの悩みに多い症状のひとつが「出っ歯」です。
矯正専門用語で
上顎前突(じょうがくぜんとつ)と言います。

歯科矯正治療といえば「歯並びを整える」というイメージで、突出感は歯列矯正だけでは直らないのでは?とお考えの方もいるかもしれません。

そこでこの記事では、出っ歯を治療したい方がお持ちの疑問やお悩みを解消できるよう、出っ歯の矯正治療の方法や費用、出っ歯になる原因やその対処法などを中心に、出っ歯についてのさまざまな疑問についても詳しくご紹介します。

目次

出っ歯は矯正治療で治せるか

出っ歯は歯科矯正治療で治すことができます。

ただし、さまざまな治療方法や矯正装置があり、症状の度合いによって外科的な治療も伴わなければならない場合もあります。
治療を受けるにあたって「やってよかった」と後悔のない治療を受けていただくためにも、まずは出っ歯を治すための基礎知識から解説します。

出っ歯の歯科矯正で治療する3つの方法

歯医者歯科矯正治療は、矯正装置を使って歯に圧力をかけ、徐々に正しい位置へと誘導する治療法です。
出っ歯と言われる「突出感」は、歯並びで前歯だけが出ているように並んだ状態と、上顎の骨格自体が大きく前に出ている状態のどちらかになります

そこで、状況に合わせて以下のような治療パターンが考えられます。

・前歯(出っ歯)部分だけを治療する「部分矯正」

・噛み合わせも考慮して奥歯も含めて歯列全体を治療する「全体矯正」

・顎の骨の手術と歯並びを整える治療を行う「外科矯正」

どの治療が適しているのかは、歯科医師が精密な検査を行った上で治療方針を決め提案されます。

出っ歯の全体矯正

出っ歯を全体矯正で治すにあたって​​のメリットデメリット、費用相場、治療期間の相場などを装置別に詳しく解説します。

<出っ歯を表側ワイヤー矯正で治療する>

表側ワイヤー矯正は、歯1本1本の表面に「ブラケット」という小さな装置を取り付け、それらをワイヤーで連結し、歯を動かしたい方向に圧力をかけて動かす方法で、最もオーソドックスな矯正方法です。

比較的どのような歯並びにでも対応でき、歯を抜いて行う矯正(抜歯矯正)や重度の不正咬合にも相性が良いとされています。

 

メリット ・重度の不正咬合にも適用できる

・歯の細かな移動が可能でマウスピースよりも細かく調整することができる

治療途中で計画通りに動かない場合も治療計画の立て直しを行いやすい

・装置が歯や舌に触れないため発音・咀嚼画しやすい

・全体矯正の中では費用が安価

デメリット ・矯正装置が目立つ

・硬いものや粘り気のある食べ物に注意が必要

・矯正装置が取り外せないため歯磨きがしにくく虫歯や歯周病の発症リスクが高まる

・矯正装置の装着時と動的調整を加えてしばらくは歯に強い痛みを感じることがある

・装置が口の中を傷つけやすい

・出っ歯の上に装置が付くため一時的にさらに突出感が出る

・1ヶ月に1回のペースで調整来院が必要

・金属アレルギーの方は適応外となることがある

費用相場 70〜110万円程度

(目立ちにくい透明や白い器具を使用する場合、さらに高くなる場合があります)

治療期間の相場 2〜3年
適した症例 ・重度の出っ歯や受け口など、歯を前後に大きく動かす必要がある不正咬合

・抜歯してスペース確保が必要となる矯正

<出っ歯を裏側ワイヤー矯正で治療する>

裏側ワイヤー矯正は表側矯正で用いるブラケットとワイヤーを装置を歯の裏側に取り付けて行います。

歯にかける圧力は表側と逆の力になることや、装置の取り付けが難しいため、高度なテクニックを要する治療です。
そのため、施術できる矯正歯科医師は限られています。

メリット ・重度の不正咬合にも適用できる

・歯の細かな移動が可能で裏側に装置が付くため後方へ引っ張りやすい

治療途中で計画通りに動かない場合も治療計画の立て直しを行いやすい

・矯正装置が目立たない

・舌癖がある場合は装置があるので押されず改善が望める

・矯正治療期間中にホワイトニングも可能

デメリット ・矯正装置が取り外せないため歯磨きがしにくく虫歯や歯周病の発症リスクが高くなる

・矯正装置の装着時と動的調整を加えてしばらくは歯に強い痛みを感じることがある

・装置が舌に当たり口の中を傷つけやすい

・過蓋咬合や反対咬合は装置に歯が当たって取れやすいので施術できないことがある

・咀嚼・発音に影響が出る場合がある

・1ヶ月に1回のペースで調整来院が必要

・金属アレルギーの方は適応外となることがある

費用相場 90万円~140万円程度
治療期間の相場 2〜3年
適した症例 ・重度の出っ歯や受け口など、歯を前後に大きく動かす必要がある不正咬合

・抜歯してスペース確保が必要となる矯正

・ワイヤー矯正の特性を活かしつつも装置を目立たせたくない方

<出っ歯をハーフリンガル矯正で治療する>

ハーフリンガルとは、装置が目立ちやすい上顎は裏側に装置を付け、目立ちにくい下顎は表側に装置を付けて行う矯正方法です。
下顎が表側になることで、上下ともに裏側の場合よりも治療費を抑えることができ、且つ目立たず治療できることを目的とした方法です。

裏側矯正同様、裏側に装置を装着することや調整の難しさから、こちらも施術できる矯正歯科医師が限られます。

メリット ・重度の不正咬合にも適用できる

・歯の細かな移動が可能で抜歯矯正との相性が良い

治療途中で計画通りに動かない場合も治療計画の立て直しを行いやすい

・矯正装置が目立ちにくい

・全て裏側に装置を付けるよりも費用を抑えることができる

デメリット ・矯正装置が取り外せないため歯磨きがしにくく虫歯や歯周病の発症リスクが高まる

・矯正装置の装着時と動的調整を加えてしばらくは歯に強い痛みを感じることがある

・装置が口の中を傷つけやすい

・過蓋咬合は装置に歯が当たって取れやすいので施術できないことがある

・裏側矯正を取り扱う医院でもハーフリンガルは行わない方針の場合もある

・1ヶ月に1回のペースで調整来院が必要

費用相場 90万円~130万円程度
治療期間の相場 2〜3年
適した症例 ・重度の出っ歯や受け口など、歯を前後に大きく動かす必要がある不正咬合

・抜歯してスペース確保が必要となる矯正

・裏側矯正の特性を活かしつつ費用を少しでも抑えたい方

<出っ歯をマウスピース矯正で治療する>

マウスピース矯正は、軽度〜中程度の歯並びの乱れや出っ歯を治す治療方法です。

ワイヤー矯正よりも目立ちにくいことや手軽さから人気が高まって来ています。
薄く透明な素材でできたマウスピースを装着し、歯に圧力をかけてマウスピースを定期的に交換することで、正しい位置に少しずつ動かします。

メリット ・素材が薄く透明ではにフィットしているので目立ちにくい

・取り外しが可能なので歯磨きしやすいので口腔内を清潔に保ちやすい

・取り外しが可能なので食事は治療前と同じように楽しめる

・ワイヤーの引っ張る力とは異なるため痛みを感じにくい

・ホワイトニングが併用できる

・開始から終了までのシミュレーションが可能で矯正後の歯並びがイメージしやすい

デメリット ・重度の出っ歯や受け口など症状が重い場合には適応できないこともある

・ワイヤーや外科手術と併用での治療になることがる

・決められた装着時間を守らないと計画通りに治療が進まないことがある

費用相場 80万円~100万円程度
治療期間の相場 2〜3年
適した症例 ・軽度〜中東度の出っ歯や叢生、すきっ歯など

・骨格の歪みを伴わない症例

・歯を抜かずに行える矯正(非抜歯矯正)

ワイヤー矯正の種類や費用を解説!ワイヤー矯正とマウスピース矯正どっちが向いてる?

出っ歯を部分矯正で治療する

部分矯正はその名の通り、部分的に矯正力を加えて歯並びを整える治療です。
一部しか動かさないため、全体的な噛み合わせの調整はできません。

そのため、噛み合わせに問題がなく、軽微なズレである症例であると歯科医師が診断した際に適応されます。

部分矯正は主に表側のワイヤー矯正・裏側のワイヤー矯正・マウスピース矯正の3つのパターンがあります。

メリット ・部分的に装置を装着するので違和感が少ない

・抜歯を行わない

・全体矯正に比べて治療期間が短い

・全体矯正に比べて費用を抑えることができる

デメリット ・重度の出っ歯など症状が重い場合には適応できないこともある

・噛み合わせのズレな治らない

・歯並びが悪い根本的な理由が他にある場合は後戻りしやすい

費用相場 30万円~60万円程度
治療期間の相場 数ヶ月〜1年程度
適した症例 ・軽度の叢生やすきっ歯など

・歯並びのみの調整で噛み合わせのズレは無い症例

・骨格の歪みを伴わない症例

・歯を抜かずに行える矯正(非抜歯矯正)

出っ歯の矯正治療で抜歯は必要か

出っ歯の治療を行うにあたり、多いのが「抜歯しなければなりませんか?」という質問です。

もちろん、スペースがあれば抜歯は必要ありませんし、スペースが無くても、顎を広げる治療や、歯を全体的に少しずつ削る方法などを行ってスペース確保できると診断された場合には、抜歯をせずに矯正治療を行うこともできます。

ただ、どうしても抜歯が必要になるケースもあります。
そこで、必要になるケースやその理由、抜歯することでのメリット・デメリットも併せて詳しく解説します。

抜歯が必要になるケースとその理由

出っ歯を矯正治療で治すためには、上の前歯を後方に移動させなければなりません。

その際、歯を正しい位置に並べるためのスペースが十分でない場合、抜歯をしてスペース確保を行うことがあります。
一般的には中央から数えて4番目の第一小臼歯を上下左右4本抜歯することが多いです。

理由1:顎が小さい

顎が小さい場合には、抜歯が必要になる可能性があります。

なぜなら、正しい位置に歯を並べたくても、空間が足りないからです。
空間が足りなければ当然、歯を並べたくてもスペース不足でぶつかり合って並べることができません。

顎が小さい理由としては、成長期に十分な成長ができず、小さくU字やV字形状になっていることが考えられます。
この形状のまま歯並びを整えようとしても突出感が治ることがありません。
むしろ前に押されて突出感が目立ってしまうこともあるため、奥歯を抜歯してスペースを確保し、全体的に後ろへ下げるように並べることが必要になります。

理由2:上下の噛み合わせが悪い

上下の噛み合わせがずれている場合にも、抜歯を行うことがあります。

出っ歯は上の歯列が下の歯列よりも大きく前に出ている状態です。

噛み合わせがズレていることで奥歯が噛み合うべきところで噛めていないと、自分で噛みやすい位置で噛んでいることがあります。
これが原因で上顎が前に出ている場合などは、前歯だけでなく奥歯も含めて全体的に動かす矯正治療が必要になります。
その際に十分な空間がないと診断された場合に、空間確保のために抜歯を必要とすることがあります。

歯列矯正時の抜歯に関するメリット・デメリット

メリット【歯科矯正の医院予約代行 デンタルジュ】最近では「非抜歯矯正」も選択肢として広まってきていますが、全ての症例で選択できるわけではありません。
歯科医師が最適と思われる方向性でご提案されます。
それにはメリット・デメリットを考慮し、どちらが最適かと検討した上で提案されています。

抜歯することの最大のメリットが「十分なスペースの確保」です。
また、出っ歯の場合は、全体的に大きく後ろに下げる必要があるケースもあるので、抜歯しないと十分なスペースが確保できないことも考えられます。
抜歯するかどうかは、噛み合わせや口元全体の審美性を考えた中に、患者様のご希望を考慮して総合的に判断されます。

抜歯することのデメリットは?

出っ歯を改善することには必要な抜歯でも、健康な歯を抜くわけですから、少なからずデメリットは起こります。
どんなことがあるのか挙げてみます。

<治療期間が長くなる>

抜歯なしであれば精密検査後に現状の歯並びのまま治療を開始することができます。
しかし抜歯が必要な場合は、上下左右4本の抜歯を行い、抜歯後の歯茎の状態が落ち着いてから装置装着に入ります。

また、大きなスペースができることで、歯の移動距離も大きいため、すぐ治療を始める場合よりも治療期間が長くなることがあります。

<抜歯後痛みや腫れを伴うことがある>

矯正治療のための抜歯は、歯の根っこもしっかり埋まった健康な歯を抜くことがほとんどです。
そのため、抜歯後は一時的に歯茎に穴ができたり、歯茎の腫れや出血を伴います

抜歯後2、3日は痛みや腫れが起こることもあるでしょう。

ただし、大きな痛みが続くことはなく、1週間程度で徐々に緩和されていきます。

出っ歯は自力で治すのは危険

出っ歯を自力で治すことはやめましょう。

ネット上では「軽度の出っ歯であれば方法によっては可能」といったような記事を目にすることもありますが、とても危険です。

そもそも「軽度」かどうかを自身で判断することは難しいですし、間違った方法を行えば、余計に噛み合わせがズレて噛めなくなったと言う事例もあります。

こちらも参考に!

インビザラインGoの費用はいくら?出っ歯は治せるのか対応できる症状も解説

出っ歯は自力で治さずに専門家に相談しよう

特に重度の出っ歯や骨格的な問題が原因である場合などは、自力での矯正は難しいです。

出っ歯に限らずですが、少しのズレのように思えても、実は全体的にズレている場合もあります。
プロの矯正歯科医師が行う歯列矯正は、部分的に治すだけではなく、全体的な噛み合わせも含めて正しい位置で噛めることも踏まえた歯並び矯正を行います。

まずは専門家に相談し、自分の出っ歯の程度や、それに合わせた治療方法はどのようなものがあるのか等、相談しながら正しい方法を選択することが大切です。

出っ歯を矯正治療する際の注意点

先述したように、出っ歯は単純に「出ている部分を引っ込める」だけの矯正治療ではありません。

症状によっては抜歯が必要になったり、出っ歯部分だけでなく、全体的に歯を動かさないといけないケースや、骨格的な問題で外科手術を伴うケースなどもあります。
ですから、安易に自力で治す方法を探したり、安い矯正方法を探したりすることは危険です。

できるだけ矯正治療に関して専門性が高く、治療実績なども豊富な歯科医師の治療を受けることをおすすめします。
そのためにも「医院選び」には十分な注意が必要です。

出っ歯になる原因と対処法

出っ歯になる原因は、遺伝的な要因のような先天的な原因もありますが、後天的な原因から起こってしまうこともあります。
後天的な原因に関しては対処次第で防ぐことができるかもしれません。
そこでここでは、対処法も含めて詳しく解説したいと思います。

出っ歯になってしまう先天的原因 

遺伝が原因で出っ歯になってしまうことはあります。

骨格の遺伝などから、生まれ持って突出感がある可能性もゼロとは言い切れません。

また、遺伝とまでは行かなくても、家族は同じ食事をしたり、同じ生活環境を過ごすことで、出っ歯になる要素が似てくる可能性もあります。

出っ歯になってしまう後天的原因

後天的な原因はいくつか考えられます。よくある原因をご紹介します。

口周辺の癖

口周りで行う悪習癖があると出っ歯になってしまうことがあります。

例えば、指しゃぶりや爪噛み、舌を歯と歯の間から前に出す癖などは、歯に慢性的に圧をかけてしまうため、変形の原因になりやすいです。
聞き分けがある年齢のお子さんが行っている時には、辞められる様に声をかけてあげてください。

柔らかい食事が多い

柔らかいものを食べるのが多いと出っ歯になってしまうことがあります。

柔らかいものは噛む回数が少なくても食べることができるため、丸呑みの癖がついたり、顎の成長を促すことができなかったりします。

奥歯で噛まずに前歯で噛むことで舌が前方に出てしまう傾向があり、舌で前歯の裏を押して前方へ突出しやすくなってしまいます。

姿勢が悪い

背中を丸めた姿勢で食事をすると出っ歯になってしまうことがあります。

猫背の姿勢は前歯だけで噛んでしまいやすく、その状態が慢性化すると舌を奥歯付近まで動かすことがないため、筋肉の発達が悪くなり顎の成長が弱く前方に突出しやすくなってしまいます。

口呼吸

平常時の呼吸が鼻ではなく口から行う「口呼吸」になっていると出っ歯になってしまうことがあります。

舌先は上顎に付いているのが正常な状態です。
口呼吸をしているとお口はポカーンと開いたままになりがちで、おのずと舌先は下の前歯側に落ちてしまいます。

舌の位置がズレると口の中の押されるバランスが崩れ、頬や舌の押し込む力の方が大きくなって顎の形状が前方へ押し出される形になりやすい環境になってしまいます。

また、歯並びは口唇と舌に押されて整うこともあるため、口が開いていると口唇で抑える力が働かず、前方へ突出しやすくなってしまいます。

虫歯が原因になることも

乳歯が大きな虫歯になってしまい、残すことができなくなった場合、早期に抜歯しなければならなくなることがあります。

永久歯が生える時期よりも早く歯が無くなると、そのスペースに向かって、残っている歯が動いてしまいます。
その結果、永久歯が並ぶスペースが無くなり、前方に出る形で並ばざるを得ない状況になってしまうと出っ歯になってしまうことがあります。

乳歯は永久歯が正しい位置に生えるための役割もあるので、「乳歯は生え変わるから」と放置してしまうのではなく、虫歯にならないように予防するのはもちろん、もしも虫歯ができたとしても早い段階で治療しましょう。

出っ歯の矯正治療についてよくある質問

出っ歯の矯正治療について、よくいただく質問について詳しく解説します。

出っ歯は矯正治療以外で治せますか?

これまでご紹介してきたように、出っ歯は顎の形状と歯並びによって起こるため、基本的には矯正歯科医院で歯科矯正治療で治療するのが一般的です。

ただ、症状の度合いによって、軽度な突出感であれば「クイック矯正」という方法で改善を行うこともあります。

クイック矯正とは

歯を一部削り、セラミックの被せ物(人工補綴物)や付け爪のように表面に貼り付けることで歯並びを整える方法です。

見た目で軽度にズレがある場合に人工物でズレを補います。
歯根は移動させないので、基本的な顎の形状や歯並びはそのままです。
骨格的な出っ歯は突出感を改善することは難しいでしょう。

出っ歯だと見た目以外でどんなデメリットがありますか?

出っ歯のまま日常生活を送ることで考えられるデメリットを挙げてみます。

必ずそうなるとは限りませんが、もしも挙げているような悪影響や不具合が起こる場合には、出っ歯が誘引している可能性はありますので参考にしていただければと思います。

食事がしづらい

重度の出っ歯の場合、上下の前歯が噛み合わないため、前歯で食物を噛み切ることができません。

噛み切る動作は、食事の一番最初の動作です。

食材が噛み切れないと、麺類や葉物野菜などを噛み切ることができないので、食事のしづらさを感じやすいでしょう。

胃腸の不調

食事の最初の動作「噛み切る」ことが難しいと、奥歯を使って噛み砕くしかありません。
そのためなかなか噛み砕くことができず、丸呑みしやすい傾向があります。

消化時にその分大きな負担がかかり、胃腸の不調を感じることにつながる可能性があります。

虫歯や歯周病になりやすい

出っ歯で唇が閉じにくく、平常時でも口がポカンと開きやすくなるため、口腔内が乾燥しやすくなり、唾液が減ります。

唾液には、お口の汚れを洗い流す自浄作用、虫歯になりにくくする緩衝作用、初期虫歯を食い止める再石灰化作用、口腔内細菌の活動を抑える抗菌作用など、たくさんの良い役割があります。

出っ歯で口腔内が乾燥するとその機能が働きにくくなるので、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

前歯の着色

出っ歯で唇が閉じにくいため、歯面が乾燥して着色汚れ(ステイン)が付きやすくなります。

食べ物や飲み物に含まれる色素成分は、本来唾液の自浄作用で付きにくくなりますが、その作用が働きにくい環境になるため、口を閉じている環境であるよりも着色しやすくなるのです。

なぜ日本人は出っ歯が多いのですか?

欧米人と比べると、日本人は出っ歯が多いと言われています。これは、日本人に顎が小さい人が多いためです。

欧米人は顎の骨格が、横長に半円形のアーチ状になっている人が多いです。
そのため永久歯が揃って生えるスペースが十分に確保されます。

しかし日本人は上顎のアーチが狭く、顎に対して永久歯が並び切れずに不正咬合になりやすい傾向があります。

また、顎の形状もU字型もしくはV字型であることが多く、そのため前突感(いわゆる出っ歯)が出やすいのです。

まとめ

いかがでしたか?

出っ歯は「自力で治すことは難しい」ということはお解りいただけたと思います。

また、出っ歯だけを部分的に治すことも難しいですし、無理に歯並びだけを整えても突出感の改善は難しく、歯並びや噛み合わせ全体のバランスも含めて治療することが重要です。

出っ歯にならないようにするには、生後〜3歳頃までに顎の形状が決まるまでがポイントで、大人になってからでは難しい部分もあります。

幼いうちに「出っ歯になりそうだな」と気になることがあれば、早期に対応すれば、矯正治療が簡易的に済む可能性もあります。

また、出っ歯を放置していると、身体にもさまざまな悪影響や不具合を起こす要因になる可能性もあります。
出っ歯は矯正歯科で治療が必要です。
専門性の高い歯科矯正治療を行っている医院で、プロの見解を聞いてみましょう。

どのような治療が必要になるのか、カウンセリング受診から始めることをおすすめします。

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