インビザラインの治療期間と長引かせないための4つのポイントとは?

  • 2024.05.10
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目立たず歯並びを整えることで人気を集めているマウスピース矯正。

その中でも最も取り扱いが多いインビザラインは、ワイヤー矯正と比べると、治療期間が長くなる傾向があると言われています。

そんなインビザラインの治療期間を長引かせないための4つのポイントをご紹介いたします。

インビザライン矯正の治療期間はどのくらい?

一般的に、インビザラインをはじめとしたマウスピース矯正は、ワイヤー矯正と比べると治療期間が長めと言われています。

インビザラインには全体矯正と部分矯正に対応したコースがあり、それぞれ治療期間が異なります。

では、インビザラインにおける全体矯正と部分矯正の治療期間はどのくらいなのでしょうか。

インビザライン全体矯正の治療期間

インビザラインは1枚のアライナーで動く歯の移動量が0.2~0,25ミリで、1週間ごとににアライナーを交換すると、1か月に動く歯の移動は最大約1ミリと言われています。

そのためワイヤー矯正のように、大きな歯の移動は行えません。
アライナーを交換しながら少しずつ歯を動かしていくため、ワイヤー矯正と比べると治療期間が長めになってしまうと考えられます。

目安としては、抜歯なしの全体矯正の場合、約2~3年ほどです。ただし歯並びの状態や追加アライナーにより、これ以上長くなることもありますので、あくまで目安として考えておくと良いでしょう。

なお基本的にインビザラインは抜歯を伴わない症例に対応する治療法のため、全体矯正で抜歯が必要な症例の場合、抜歯症例の実績がある医院での治療がお勧めです。

インビザライン部分矯正の治療期間

部分矯正とは、前歯に限定して歯を動かす局所的な矯正治療です。奥歯を動かさず、前歯~小臼歯に限定して歯を動かします。

インビザラインには部分矯正に対応したコースがあり、気になる前歯だけを動かすことが可能です。少しのデコボコや出っ歯、すきっ歯などに効果が期待できます。

インビザラインの部分矯正の治療期間は、平均6か月~1年半くらいです。ごく軽度の歯並びの乱れの場合、もう少し早く治療を終えることもできるかもしれません。

ただインビザラインの部分矯正は、コースにより使用するアライナーの数が決まっているため、限られたアライナーの枚数内でどこまできれいにできるか、ということを考えておきましょう。歯並びの状態と希望するコース枚数のバランスが悪いと、理想とする歯並びまで治りきらずにコースを終えてしまうということも考えられます。

歯並びによってどのくらいの治療期間が必要になるのか、カウンセリングで相談して治療期間を把握し、コースを選ぶようにしましょう。

インビザライン種類別の特徴と治療期間について

インビザラインにはいくつかのコースがあり、コース内容によって治療期間が異なります。
歯科医師の治療計画は患者さんの歯並びの状態により、対応できるパッケージが異なります。

ではインビザラインにはどのようなパッケージがあるのでしょうか。その特徴と治療期間について、詳しく説明いたします。

1.コンプリヘンシブパッケージ

インビザライン全体矯正の中でも最もスタンダードなコースパッケージです。
全体矯正を必要とする歯並びや、重度の症例に対応できます。

また、抜歯が必要なケースでも、コンプリヘンシブパッケージなら対応が可能です。
全体矯正用のパッケージのため、歯の移動に制限がなく、前歯から奥歯まで全て動かすことができます。

アライナー作製に制限がありません。多くの症例では、アライナーは50枚以内で治療を終えることができますが、50枚を超えるアライナーが必要な難しい症例の場合、コンプリヘンシブパッケージなら作製枚数が無制限のため、対応が可能です。

2.モデレートパッケージ

モデレートパッケージは、中度の症状に対応するパッケージです。大きく噛み合わせを変えず、歯並びを整えていきます。

アライナーの作製枚数には制限があり、片顎で26枚、両顎だと52枚の範囲内で3度、治療を行うことができます。

抜歯を必要としない症例や、難症例でない症例のほとんどは26枚のアライナーで治療が可能でした。それが3回行えるため、最大で78枚のアライナーを作製することができるというのが大きな特徴です。

3.ライトパッケージ

インビザライン・ライトパッケージのライトとは「軽い」という意味で、ごく軽度の噛み合わせの乱れや歯のガタツキなどに対応できるパッケージです。

アライナーの枚数に制限があり、枚数の範囲内で歯並びや噛み合わせが治せる症例に限りますが、その分治療費や治療期間を抑えることが可能です。
動かす歯の範囲は主に前歯のため、半年~10か月程度という治療期間で改善できる場合が多いでしょう。

出っ歯やすきっ歯など、特に前歯の審美状態が気になる方にお勧めのパッケージです。

ライトパッケージの枚数は14枚です。14枚以内で歯の移動を終えることができると判断された症例のみ対応できます。14枚で治療を終えるのが難しいと判断されたら、コンプリヘンシブパッケージか、モデレートパッケージでの治療になります。

アライナーの作り直しは一度のみ、治療期間も2年以内という決まりがあるため、ライトパッケージで治療をお考えの方は、14枚で治療が終えられるかどうか、ということを慎重に考える必要があります。

4.エクスプレスパッケージ

インビザライン・エクスプレスパッケージは、より軽度な歯並びの乱れや後戻りに対応するパッケージです。ライトパッケージよりも軽度な症例に対応するため、前歯のごく一部の乱れや噛み合わせのズレなど、症例がごく一部に限られます。

治療期間はライトパッケージよりもさらに短く、3~4か月で改善が可能です。

エクスプレスパッケージのアライナー枚数は7枚です。また作り直しは1度きりのため、7枚で収まるような歯並びであることが大前提です。
ご自身の歯並びがエクスプレスパッケージに対応できるかどうか、よく相談することが大切です。

最新のパッケージ内容をお話いたしましたが、医院によっては、ごく軽度の部分矯正対応のインビザラインGoを取り扱っているところもあるかもしれません。
どのパッケージを取り扱っているのか、ご自身の歯並びと希望に沿ったパッケージはどれなのかについて、相談してみましょう。

インビザラインで治療期間が長引いてしまうケースとは?

インビザラインで治療をする場合、当初の治療計画よりも治療期間が長引いてしまうことがあります。
せっかくキレイな歯並びを手に入れるために治療を行っていたのに、治療期間が長引いてしまうとモチベーションも下がってしまいますよね。

しかし、インビザラインで治療が長引いてしまうのは、ほとんどの場合、患者さんに原因があるのです。それではインビザラインで治療が長引いてしまうのは、どんなケースなのでしょうか。

1.アライナーを決められた時間装着しない

インビザラインは、アライナーを交換しながら歯を少しずつ動かし、理想の歯並びへと整えていきます。その際、大切なことはアライナーを医師の指示通り装着することです。
アライナーの装着時間は、1日20時間以上です。20時間以上装着することで、医師が立てた治療計画通りに歯が動いていきます。

ところが、アライナーの装着時間が短いと、しっかりと歯を動かすことができません。治療計画通りに歯が動かず、治療期間が長引いてしまいます。

このように、アライナーの装着時間が短くなることは、治療期間が長引く大きな原因となります。

2.重度の症例や抜歯が必要な症例

インビザラインなどのマウスピース矯正は、1か月に動かす歯の移動量が約1㎜とわずかです。ワイヤー矯正と異なり、歯を大きく動かすことは難しいです。
そのため、抜歯が必要な症例は基本的にインビザラインではなく、ワイヤー矯正のほうが適しています。

ただ、必ずしも抜歯を伴う症例はインビザラインでの治療ができない、というわけではありません。抜歯症例の実績のある医師のもとでは、抜歯を伴うインビザラインでの治療は可能です。しかし、インビザラインで動く歯の移動量は決まっているため、抜歯症例では治療期間が長くなります。

また重度の難症例をインビザラインで行う場合も、治療期間が長くなります。

医院によっては、ワイヤー矯正とインビザラインのコンビネーションを行っているところもあります。またワイヤー矯正後に微調整としてインビザラインを行うケースもあります。ワイヤー矯正にプラスされることで、必然的にトータルの治療期間が長くなってしまいます。

3.矯正治療中にむし歯や歯周病になってしまう

矯正治療中は、むし歯や歯周病のリスクが高くなります。固定式のワイヤー矯正と比べると、取り外し式のインビザラインは歯磨きがしやすいというメリットがありますが、絶対にむし歯や歯周病にならないという保証はありません。

むしろ、アライナーを装着することで唾液の流れを遮ってしまいます。唾液は、虫歯菌や歯周病菌などを洗い流す作用があるため、歯磨きがきちんとできていない状態で長時間アライナーを装着すると、細菌を閉じ込めてしまうことになり、結果的にむし歯や歯周病のリスクが高まってしまいます。

むし歯や歯周病になってしまうと、基本的にむし歯治療や歯周病治療を優先します。その結果、治療期間が長くなってしまいます。

4.アライナー紛失によるもの

アライナーの紛失も、治療期間が長引いてしまう大きな原因です。インビザラインは、食事や歯磨きのときに取り外しができるという大きなメリットがありますが、取り外したことでアライナーを紛失してしまうリスクも持ち合わせています。

アライナー紛失で考えられるいちばん大きな要因は、外食など出先でアライナーを外し、ティッシュなどで包んでそのままテーブルの上に置き忘れることです。最悪の場合、ごみと思われて捨てられてしまうことがあります。

インビザラインには専用の収納ケースがありますが、専用ケースを忘れてしまうと、ついティッシュやペーパーナフキンなどに包んでテーブルに置いてしまいがちです。

アライナーを紛失すると、当然歯を動かせなくなってしまいます。歯が動いている途中で紛失してしまうと、前のアライナーも次のアライナーも微妙にズレがあるため、上手く装着できず、歯からアライナーが浮き上がってしまいます。

そうなると、アライナー再作製が必要となり、その分治療期間が長くなってしまいます。

5.治療計画の変更によるもの

インビザラインで治療を進めていくうえで、治療計画が変更になることがあります。より良い歯並びにするために、途中でアタッチメントの装着を行ったり、アライナーを作り直す必要がある場合、治療期間が長くなることがあります。

特にアライナーの再作製は、アライナーが患者さんの手元に届くまで時間がかかり、当初の治療計画よりも治療期間が長引きます。

6.仕上がりが理想と違った

インビザラインで治療が終了したものの、仕上がりが自分でイメージしていたものと違った、ということも残念ながら起こり得ます。治療結果に満足がいかなかった場合、再度微調整による治療が行われることもあります。

iTeroで口腔内をスキャンし、シミュレーションソフトを用いて再度仕上がりのゴールを設定、そのためのアライナーを作製します。
アライナーはアメリカのアライン社で作製されるため、手元に届くまで1か月程度かかります。当然、治療期間は長くなってしまいます。

理想の歯並びのためには仕方ないとはいえ、仕上がりが理想と違うことは、治療期間が長くなる原因のひとつです。

7.通院期間が守れない

インビザラインはワイヤー矯正と異なり、軌道に乗ると2~3か月に一度の通院となります。通院では、歯が治療計画通りに動いているか、噛み合わせに問題はないか、アライナーがきちんとはまっているかなどを確認します。

しかし、お仕事や部活動などでなかなか通院できないと、その分治療が遅れてしまうことがあり、結果的に治療期間が長くなってしまいます。

インビザラインで治療を長引かせないための4つのポイントとは?

強制治療は、当初の治療計画よりも治療期間が長引いてしまうことがあります。それはワイヤー矯正でもマウスピース矯正でも起こってしまうことがあります。

特にインビザラインはワイヤー矯正と比べて大きく歯を動かすことができないため、治療期間が長くなる事も視野に入れておく必要があります。
ここで、インビザラインでの治療を長引かせないための4つのポイントをご紹介します。

1.マウスピースの装着時間を守る

インビザラインでの治療を長引かせないためには、アライナーの装着時間をきちんと守ることがとても重要です。インビザラインの治療期間が長引いてしまう原因の多くはアライナーの装着時間が短いことにあります。

常時装置を装着した固定式のワイヤー矯正と異なり、インビザラインなどのマウスピース矯正は、患者さんご自身で装置を取り外しします。そのため、アライナーを外している時間が長いと、せっかく動いた歯が再び元の位置に戻ってしまいます。

インビザラインは、自己管理が不可欠です。
治療計画通り歯を動かすためにも、1日20時間以上の装着時間を守るように心がけましょう。

2.チューイアライナーをしっかりと噛む

また、インビザラインに不可欠なチューイアライナーをしっかりと噛むことも、治療計画どおりに歯を動かすポイントとなります。

チューイアライナーとは、弾力性のあるロール状のチューブのことです。アライナーを確実と嵌めるために、チューイアライナーをしっかりと噛むことでアライナーが浮き上がることを防止します。アライナーが浮いていると歯に必要な負荷がかかりにくく、歯が動きにくくなり、結果的に治療期間が長くなることがあります。

アライナーの装着時間を守り、チューイアライナーをしっかりと噛むこと。この2点は、インビザラインでの治療を円滑に進めるために不可欠と言えるでしょう。

3.マウスピースを紛失しないよう管理する

マウスピースの紛失は、治療期間が長引いてしまう大きな原因となります。マウスピースを紛失すると再作製が必要になり、治療計画に遅れが生じてしまうためです。

再度型取りを行いますが、マウスピースはすぐに作れるものではありません。国内ブランドのものでも新たなマウスピースが届くのは2週間くらいかかり、インビザラインにおいては、アライナーの到着は1か月ほど要します。その間はひとつ前のアライナーを装着して後戻りを防ぎますが、当然歯を動かすことはできません。

このように、マウスピースの紛失は治療期間が長くなってしまいます。
紛失の原因のほとんどは、外食時にアライナーを外し、うっかりケースに入れ忘れてティッシュなどに包んだまま、テーブルに置き忘れてくるパターンです。

また気づかないうちに紛失してしまった、ということもあります。

マウスピースを紛失しないようにするためには、常に専用ケースを持ち歩くことです。インビザラインをはじめとしたマウスピース矯正の多くは、専用のケースがあります。専用ケースを持ち運ぶか、外出用として別のケースを購入すると良いでしょう。

大切なことは、「マウスピースを外した時は必ずケースに入れておくこと」です。
マウスピースの紛失によって治療期間が長くならないよう、自己管理をしっかりと行いましょう。

4.口腔内ケアを怠らない

口腔内のケアをきちんと行うことも、インビザラインで治療を長引かせないための重要なポイントです。

インビザラインなどのマウスピース矯正は、固定式のワイヤー矯正と比べるとむし歯や歯周病になりにくい、と言われています。それは、マウスピース矯正は取り外し式で歯磨きがしやすいためです。

しかし、インビザラインがむし歯や歯周病になりにくいのは、あくまでも口内ケアがきちんとできている場合です。歯磨きがしやすい環境にもかかわらず、口内ケアができていなければ、当然むし歯や歯周病になってしまいます。

固定式で複雑な装置のため歯磨きがしにくいワイヤー矯正でも、丁寧な口腔ケアを行っていればむし歯や歯周病にならずに治療計画どおりに治療を進めることができます。

反対に、インビザラインでも口内ケアができなければ、当然むし歯になってしまいます。これでは、マウスピース矯正の良さを生かすことができません。むし歯や歯周病になり、治療が必要になると治療期間に大きく影響してしまいます。

毎食後、必ず歯磨きを行ってからアライナーを装着することは言うまでもありません。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシ、マウスウォッシュなどを使い、口腔内を清潔にしてからアライナーを装着するようにしましょう。

特に就寝前の歯磨きは最も重要です。寝ている間は細菌を洗い流す唾液の分泌が減少するため、最もむし歯や歯周病になりやすい状態です。寝る前の歯磨きは特に念入りに行いましょう。

また定期的に歯科医院でクリーニングを受けることも大切です。普段なかなか磨けない部分も、歯科医院でプロの技術を受けることで、むし歯や歯周病の原因となるプラークを落とし、清潔な口腔内にすることができます。定期的なクリーニングは是非受けるようにしましょう。

固定式のワイヤー矯正と取り外し式のマウスピース矯正は、真逆のメリットデメリットを持ち合わせています。マウスピース矯正のメリットを生かし、治療計画どおりに治療が進むよう、口腔ケアは念入りに行いましょう。

まとめ

インビザラインなどのマウスピース矯正の治療期間を長引かせないためのポイントについてお話いたしました。歯並びや噛み合わせは個人差があり、軽度の方もいれば、重度の方もいます。

そして歯並びや噛み合わせにより、治療期間に差が出てきますが、インビザラインの場合、平均1年半~3年くらいの治療期間が必要です。

スムーズに治療を進め、治療期間を長引かせないためにも、医師の指示をきちんと守り、自己管理をしっかりと行いましょう。

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