「自分の状態に最適な治療計画とその費用、また効果や期間について具体的に理解したい」
「自分の歯の状態がインビザラインの部分矯正で改善可能かどうかを確認したい」
といった人は多いかと思います。
インビザラインという名前は聞いたことがあっても中身をきちんと理解している人は非常に少ないです。
本記事では、これまで2000件以上の歯科相談にのってきたデンタルジュが、インビザラインの部分矯正について費用から適応症例まで詳しく解説していきます。
本記事を読むと、インビザラインの部分矯正に関する理解が深まり、きちんと理解したうえで治療の検討ができるようになるでしょう。
本記事には、「インビザラインの部分矯正ついてこれさえ知っておけば!」という情報を詰め込んでいます。
ぜひ参考にしてみてください!
全体矯正と部分矯正の違い
歯科矯正と聞くと、多くの人が漠然と全ての歯を対象とした治療をイメージするかもしれません。
しかし、歯科矯正には「全体矯正」と「部分矯正」の二つの治療方法が存在します。
なかでも、忙しい・費用を抑えて治療したい・前歯だけサクッと治したいといった方の間で部分矯正のニーズは近年高まっています。
特に、マウスピース矯正は様々なメーカーやブランドがあり、市場も拡大傾向にあります。
ここでは部分矯正に焦点を当て、全体矯正との違いを解説していきます。
前歯の気になる部分だけ治療
全体矯正は、多くの症例に対応できますが、一方で部分矯正で対応可能な症例は限られています。
具体的には、全体矯正が広範囲にわたる歯並びの改善を目指すのに対し、部分矯正は特定の歯並び、特に前歯に対しての治療をおこないます。
したがって部分矯正は「前歯の気になる部分の見た目を整える」矯正治療であるというイメージを持っておきましょう。
期間が短い
部分矯正は、全体矯正と比較して治療期間が短い傾向にあります。
全体矯正の期間は1〜3年ほどかかりますが部分矯正であれば、数ヶ月から1年程度で治療を完了するケースもあります。
部分矯正は、全体矯正と比較して治療が必要な歯の数が少ないため、より早く治療が完了することになります。
費用がリーズナブル
全体矯正の場合、治療に必要な期間が長く治療する歯の本数が多いため、自然と費用も高額になります。
一方で、部分矯正は対象範囲が限定されるため、全体矯正に比べて費用を抑えることが可能です。
マウスピース矯正だと全体矯正の場合、60万円から100万円かかるのに対し、部分矯正は30万円から60万円程度となっています。
こちらも参考に!
痛みが比較的抑えられる
矯正治療における痛みは多くの方が不安に思うところですが、部分矯正では治療範囲が限られるため、痛みを感じる期間や強度が全体矯正に比べて軽減されることになります。
また、インビザラインでは、複数のマウスピースを10〜14日ごとに替えながら用いていくことで無理なく少しずつ歯に加圧していけます。
そのため、痛みが抑えられる治療法となっています。
部分矯正にインビザラインはおすすめ
インビザラインは、マウスピース矯正ブランドの中でもとくに有名で治療実績も豊富です。ブラケットとワイヤーを用いて歯を動かすワイヤー矯正と異なり、透明なプラスチック製のマウスピースを用いることで、見た目を気にせず治療に臨めます。
ここでは、インビザラインがなぜおすすめなのか、その理由を詳しく解説します。
短期間で確実な治療
インビザライン矯正は、個々の症例に合わせてカスタムメイドされたマウスピースを使用します。
また、マウスピースの作成に際して、3Dで治療計画を立てます。
そのため、しっかり、治療が完了するまでを明確にすることができ、医師の指示をしっかり守れば比較的確実に治療を進めることができます。
したがって、結婚式や就職といったイベントを控え、それまでに短期間で治療したい人にはおすすめの矯正治療となっています。
周囲にバレにくい
インビザラインの特徴はなんといってもその透明なマウスピースです。
装着していてもほとんど目立たないため、矯正治療をしていることを周囲に気づかれにくいです。
社会人や公の場に出る機会が多い人にとって、この点は大きなメリットと言えるでしょう。また、取り外しが可能なため、食事や歯磨きの際にも不便を感じることが少ないです。
ただし、取り外しが可能な分、紛失や破損のリスクがあるので注意して使用するようにしましょう。
症例に基づき製作
先述しましたが、インビザラインはとても知名度が高く、治療実績も豊富です。
そのため、インビザラインを使用してきた世界100ヶ国以上、1400万人を超える人のデータが蓄積されており、それらがマウスピースの作成に活かされています。
この膨大な症例データを用いることで、正確な治療を受けられるようになるのです。
インビザラインの部分矯正のデメリット
インビザラインは、世界中で利用されているマウスピースブランドですが、一方で必ずしも万能であるわけではありません。
ここでは、インビザラインのデメリットを紹介していきます。
デメリットを把握して、より精度の高い意思決定をしていきましょう。
症例が限られる
インビザラインはマウスピースブランドの中では多くの症例に対応可能ですが、全ての症例に対応可能であるというわけではありません。
特に重度の歯並びの乱れや複雑な噛み合わせの問題に対しては、ワイヤー矯正が推奨されることがあります。
インビザラインは比較的軽度から中等度の歯並びの乱れに対応可能であることを抑えておきましょう。
また、自身の症状がインビザラインで対応可能か分からない場合には専門家に相談するとよいでしょう。
噛み合わせは改善できない
インビザラインは歯並びの改善はできますが、噛み合わせの問題を根本的に解決することは困難です。
一見、前歯だけがおかしいと思っても、その根本的な原因が噛み合わせにあることも考えられます。
そのような場合には、インビザラインの部分矯正では対応できないので、全体矯正やワイヤー矯正などで対応していくことになります。
歯を削る可能性がある
インビザライン治療を行う過程で、場合によっては歯を削る必要が出てくることがあります。
部分矯正では前歯の位置を整えるためのスペースが足りないことがあります。
全体矯正では抜歯が行われることがありますが、部分矯正ではIPR(ディスキング)という処置がとられることがあります。
これは歯のエナメル質を0.25〜0.5㎜程度削るもので、痛みはありません。
しかし、もともとエナメル質が薄い人や知覚過敏の人は、知覚過敏の頻度が増えてしまう可能性があるので注意が必要です。
インビザラインについてもっと詳しく知りたい方はこちら!
インビザラインは目立たなかったり、取り外し可能であったりすることにより、多くの患者に選ばれていますが、上記のようなデメリットも存在します。
これらの点を十分に理解し、自分の症例や目的に合っているかどうかを検討した上で、インビザライン治療を選択することが重要です。
インビザラインで部分矯正ができる症例
インビザラインの部分矯正は、先述の通り、特に前歯の軽度な歯並びの乱れに対して効果的な治療方法です。
ここでは、インビザラインで部分矯正が可能な主な症例について具体的に詳しく解説します。
軽度の出っ歯
出っ歯は、前歯が前方に突出している状態を指します。
軽度の出っ歯であれば、インビザラインの部分矯正によって効果的に治療することが可能です。
ただし、重度の症例ではワイヤー矯正で治療に臨むことが多いです。
軽度の叢生
叢生は、歯が重なり合って生えている状態を指し、スペースの不足が原因でこのような状態になることが多いです。
軽度の叢生に対しても、インビザラインを使用した部分矯正が有効であり比較的、短期間で歯並びを整えることができます。
スペースが足りない場合は先述のIPRの方法などを利用してスペースを確保します。
軽度の場合はそのような方法をとるのですが、重度の場合はスペース確保のために抜歯をする必要があることもあります。
軽度のすきっ歯
すきっ歯は、歯と歯の間に不自然な隙間がある状態を指します。
このような軽度のすきっ歯も、インビザラインの部分矯正によって改善することが可能です。
ただし、すきっ歯以外に他の噛み合わせの問題を併発している場合には対応できないことがあるので注意してください。
後戻り
歯科矯正の治療後に、歯並びが元の状態に戻ることを後戻りといいます。
歯を動かした後に、しっかり保定装置(リテーナー)を装着しないことなどが原因で後戻りは発生することが多いです。
このような場合、インビザラインを用いることで、再び歯並びを整えることができます。
矯正治療後は歯が動きやすいこともあり、後戻りに対してはインビザラインでの再治療が効果的になることが多いです。
こちらも参考に!
インビザラインの部分矯正のプラン
インビザラインの部分矯正には、患者の状態に応じて複数のプランが提供されています。
自分に合ったプランはどれなのか見ていきましょう!
インビザライン エクスプレスの費用と枚数
インビザライン エクスプレスは、非常に軽度の症例向けのプランです。
インビザラインの中では費用は最もリーズナブルで、30万円〜40万円ほどでの治療が可能です。
使用するマウスピースの上限は7枚となっています。
治療期間は大体3~4か月ほどです。
インビザライン ライトの費用と枚数
インビザライン ライトは、軽度から中程度の症例に適したプランで、エクスプレスよりも多くのマウスピースが必要になります。
費用は30万円〜60万円となっています。
使用できるマウスピースの上限は14枚となっています。
治療期間は大体4〜7か月となっています。
インビザライン GOの費用と枚数
インビザライン GOは、治療できる範囲が前歯から第二小臼歯までとなっています。
インビザライン GOは他のプランと比較して取り扱っている医院が少ないので注意してください。
費用は35万円〜50万円ほどとなっています。
使用できるマウスピースは最大20枚となっており治療期間は6か月〜1年半程度となっています。
こちらが詳しいです!
まとめ
本記事では、インビザラインの部分矯正についておすすめな点やデメリット、対応可能な症例やプランなどについて紹介してきました。
インビザラインには複数のプランがあり、それぞれにあった治療法を選択することが大切です。
そのため、インビザラインの部分矯正は、適切な知識を持つ専門家と相談したうえで行うとよいでしょう。
専門的な診断と治療を受けることで適切な治療法を選択し、健康な歯並びと噛み合わせを実現しましょう!
もし、歯科矯正についてもっと知りたい・相談したいという場合はぜひデンタルジュに相談してみてください!