矯正治療は通常の歯科治療と異なり、長期間の治療になります。矯正治療を検討する際に、どのくらい時間がかかるのか気になる人もいるでしょう。
ここでは大人の歯科矯正ではどのくらい時間がかかるのか、早く終わらせるためにできることをご紹介します。
大人の歯科矯正は時間がかかる?その理由は?
矯正治療は歯を動かすための矯正期間と動かした歯を固定する保定期間があります。
症例によって異なりますが、全顎矯正では1~3年程度、部分矯正では半年~1年程度かかります。
加えて、保定期間は1年以上必要になるため、矯正治療は最低でも2年以上は必要です。
また、年齢を重ねるほど骨が固くなるため、大人の歯科矯正は歯が動きにくい傾向にあります。
加えて40代以降になると歯周病に罹患していることが多く、その場合矯正前に歯周病の治療が必要になるため、トータルの治療時間は長くなります。
ただ、大人の歯科矯正は年齢に制限はないため、歯と歯ぐきの状態が良ければ何歳からでも始めることが可能です。
大人の矯正治療の種類
大人の矯正治療は以下のような種類があります。
- 表側ワイヤー矯正
- 裏側ワイヤー矯正
- マウスピース矯正
- インプラント矯正
表側ワイヤー矯正
歯の表面に「ブラケット」と呼ばれる装置をつけて、そこにワイヤーを通して歯を動かす方法です。最もポピュラーな方法で適応症例の幅が広く、さまざまな歯並びの治療を行えます。
ただ、歯の表面に装置をつけるため、目立ちやすかったり煩わしさを感じたりすることがあります。
裏側ワイヤー矯正
歯の裏側にブラケットをつけて、ワイヤーを通して歯を動かす方法です。
歯の裏側に装置をつけるため目立つことなく歯並びを整えられます。また、表側ワイヤー矯正と同様にさまざまな歯並びの治療を行うことが可能です。
ただ、歯の裏側に装置があるため、慣れるまで話しにくいことがあります。また、表側ワイヤー矯正と比較すると費用は高くなる傾向にあります。
マウスピース矯正
マウスピース矯正とは、取り外しが行えるマウスピースを1日20時間以上装着し、1週間~10日程度で新しいマウスピースと交換しながら歯を動かしていく方法です。
マウスピースは薄くて透明なものを使用するため、矯正治療を受けていることが周囲の人に気づかれにくいです。ただし、適応症例は限られており、重度の悪い歯並びには対応できません。
インプラント矯正
インプラント矯正とは、歯ぐきの骨に小さなネジを埋めて、そこを固定源として歯を移動させる方法で、ワイヤー矯正やマウスピース矯正と併用します。
インプラント矯正を用いると治療期間の短縮や適応症例の幅が広がるなどメリットがあります。ただ、インプラント矯正は歯ぐきの骨に埋める手術が必要です。
歯列矯正はとても長い治療期間を要します。
そのため、万が一失敗してしまって、もう一度最初から治療ということになるとこの上なく悲しいです。
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少しでも早く矯正を終わらせるには
矯正治療は最低でも2年はかかるため、できれば延ばしたくないものです。ここでは矯正治療を少しでも早く終わらせるためにご自身でできることをご紹介します。
- むし歯や歯周病を予防する
- 予約をキャンセルしない
- マウスピースの装着時間を守る
- 食事のとり方に注意する
むし歯や歯周病を予防する
矯正期間中にむし歯や歯周病になると、矯正を中断してむし歯・歯周病治療を優先することがあります。
小さなむし歯の場合は、削って詰めるだけで終わりますが、大きなむし歯になると神経の治療が必要になり、治療期間は長くなりがちです。
中断した期間だけ矯正期間は延びてしまうため、矯正中にむし歯や歯周病にならないように予防しましょう。
予約をキャンセルしない
矯正治療では、月1回、数ヶ月に1回といった通院する日があります。
この予約をキャンセルしてしまうと次の通院日まで歯を動かすことができません。その時間が無駄になってしまうため、矯正治療の予約は通院できる日を選び、キャンセルしないようにしましょう。
マウスピースの装着時間を守る
マウスピース矯正の場合、マウスピースの装着時間は決められています。メーカーによって装着時間は異なりますが、ほとんどの場合1日20時間以上の装着が必要です。
装着時間が守れないと、計画通りに歯が動かなくなったりマウスピースが合わなくなったりする可能性があり、ケースによってはマウスピースの作り直しが必要になることもあります。
この場合、今までの治療時間と費用が無駄になることがあるため、マウスピースの装着時間は必ず守るようにしましょう。
食事のとり方に注意する
ワイヤー矯正の場合、おせんべいや氷など硬いものを噛むと装置が外れたり、割れたりする可能性があります。
装置が外れてしまうと歯に力をかけることができなくなり、歯が動きません。外れた場合は速やかに歯科医院に連絡し、再装着してもらうようにしましょう。
マウスピース矯正の場合は、つけたままの食事はマウスピースが破損するためできません。
またマウスピースをつけたまま甘い飲み物を摂取すると、歯とマウスピースの間に糖分を閉じ込めてしまうため、むし歯になるリスクは高くなります。
いずれの矯正方法も食事のとり方に注意しないと治療期間が延びてしまうことがあるため、矯正中の食事には気をつける必要があります。
矯正治療は時間がかかっても一生モノ
矯正治療で歯並びと噛み合わせが整うと、口元がきれいになって自信を持てたり、よく噛めるようになったり、歯ブラシが届きやすくなってむし歯になるリスクが下がったりなどメリットが多くあります。
また、噛み合わせが整うと姿勢も良くなり、集中力が上がるなど全身にも良い影響を与えます。
矯正治療は時間がかかりますが、歯は一生使う大切なものです。将来的な歯と全身の健康のためにも、歯科矯正を検討するのもよいでしょう。
まとめ
大人の歯科治療は、保定期間を含めると最低でも2年以上時間がかかる治療です。年齢を重ねるほど骨が固くなるため、歯が動きにくく長期間要することもあります。
また、矯正治療中にトラブルが発生すると治療期間が延びてしまう可能性もあります。少しでも矯正治療を早く終わらせるためにも、矯正中のむし歯・歯周病の予防やキャンセルせず通院することが大切です。
矯正治療は長い時間がかかりますが、整った歯並びと噛み合わせは歯と全身の健康に良い影響を与え、一生ものになるでしょう。