【歯科衛生士監修】受け口とはどんな症状?歯列矯正で治療は可能?

  • 2023.08.232024.02.29
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受け口とは何か?

受け口の定義と特徴


通常、口を閉じたときには上の前歯が下の前歯をわずかに覆う形になります。これが正常な噛み合わせです。

しかし、下の歯が上の歯より前に出ている状態、つまり「口を閉じたときに上顎よりも下顎が前方に突出している」ことを、「受け口」と呼びます。

受け口の特徴としては、以下のようなものがあります。

  • 顔を見た時の印象が顎が前に出て見え、口が開いた状態になりやすい
  • 口を閉じるときに力を入れてしまったり、唇が突っ張る感じがある
  • 食事をするときに食べ物をきちんと噛むのが難しい
  • 発音がしにくい

受け口の原因

受け口がなぜ起こるのか、それには主に三つの原因があります。遺伝、習慣、そして顎の成長の問題です。

まず遺伝についてですが、親や祖父母が受け口である場合、髪の色や目の色が遺伝するのと同じように、受け口が子供に引き継がれることがあります。

次に習慣です。特に顎や歯列が未完成の時期に、口腔習癖と呼ばれる習慣を長期にわたり続けていると、その影響で歯列や顎の成長に悪影響を及ぼすことがあります。口呼吸、舌を押し出す癖などによって下の前歯が突出し、受け口を誘発するのです。

最後に、顎の成長の問題です。下顎が過度に成長してしまったり、上顎の成長が悪い場合、上顎よりも下顎が前に出てしまいで受け口が生じます。

受け口はこれらの原因によって引き起こされますが、人により影響する原因や度合いは異なります。したがって、矯正治療では個々の状況により適切な治療方法と、異なるアプローチが必要です。

受け口の問題点

受け口は、生活面や健康面において様々な問題を引き起こす不正咬合です。具体的には、噛み合わせ、健康、美容面での問題が挙げられます。

噛み合わせが不安定になる

まず噛み合わせの問題についてです。受け口の場合、下の歯が上の歯より前に出てしまっているため、歯がうまくかみ合わず、食事の際に食べ物を噛み切るのが難しくなることがあります。

また、受け口の人は下の歯が前に出ているため、発音時に舌の動きが妨げられることで発音が不明瞭になり、コミュニケーションに影響を与えることがあります。

健康に悪影響を及ぼす

受け口は、歯や身体の健康を阻害することがあります。これは主に、歯並びが悪くブラッシングやデンタルフロスによるセルフケアがしにくいため、虫歯や歯周病のリスクが高まることが原因です。

さらに、受け口の人は口を閉じるのが難しく、結果として口呼吸になることがあります。これにより、乾燥した口腔内で細菌が増殖してしまったり、喉に痛みがでたりする点も、受け口の大きな問題点です。

顔の形状や見た目の印象を変える

顔は私たちの人格や個性を表現する大切な部分です。受け口のように、下顎が前に突き出ていると、顔の形状や印象に大きな悪影響を与えます。そのため、受け口がコンプレックスに繋がってしまう可能性があります。

以上のように、受け口は食事や会話、歯の健康、そして自己表現の一部である顔の形状に悪影響を及ぼす可能性があるのです。

受け口を治療する必要性

矯正歯科と聞くと、「美容目的」だと考える方も多いのではないでしょうか。しかし、矯正治療の目的は、見た目の改善だけでなく、噛み合わせの改善や健康上の問題の解消にあるのです。

矯正治療の目的

矯正の最も重要な目的は、噛み合わせの改善です。噛み合わせが正しくないと、食事や会話が困難になるだけでなく、負担が大きいことから歯の寿命が縮んだり、頭痛や肩こりの原因になることもあります。矯正治療はこれらの問題を改善し、日々の生活の質を高めることができます。

もちろん、見た目に関わる歯並びや顔貌の改善も矯正治療の目的の一つです。受け口を治療することで、コンプレックスを改善し、審美的な自信を回復させることができます。

また、矯正治療には健康上の問題を改善する目的もあります。受け口は、健康問題を引き起こしやすい口呼吸を誘発するリスクが高い歯並びです。矯正治療で歯並びと噛み合わせを改善し、適切な口腔環境を整えることで、口呼吸を改善し、口腔乾燥や細菌感染などを予防できます。

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受け口を治療するタイミング

受け口矯正のタイミングは、症状や目的、個々の状況によりますが、幼少期、思春期、そして成人期と、主に3つの期間が考えられます。

乳歯列期(3〜6歳)

最も早いタイミングは、乳歯の噛み合わせが決まる3歳ごろです。この時期に行う矯正治療は予防矯正とも呼ばれ、主に日常生活に支障のある重度の受け口の場合に適用されます。

幼少期の矯正のメリットは、早期に介入することで、受け口の悪化を防ぐことができるという点です。一方、デメリットとしては、治療をしたとしても完全に治る訳ではなく、永久歯に生え変わる際受け口が再発する可能性がある点が挙げられます。

混合歯列期(6歳〜11歳)

多くの場合、上の前歯が永久歯に生え変わる、混合歯列期と呼ばれる6歳以降に矯正治療を開始します。I期治療とも呼ばれる、混合歯列期に実施する矯正のメリットは、顎の成長を抑制、または促進するなど、骨格に直接アプローチができることです。デメリットとしては、矯正装置をつけることによる見た目への影響や、下顎の過成長を十分に抑制できず、思春期以降に受け口が再発するリスクがある点です。

永久歯列期・成人期

永久歯列が完成したあと、個人差はありますが18歳ごろまで下顎が成長します。この時期に矯正治療をすることは可能ではありますが、あまりに下顎の成長が著しいケースでは、矯正治療の効果が十分に発揮できません。よって、顎の成長が終わるまで待ち、成人期に受け口の治療を開始します。

Ⅱ期治療とも呼ばれる成人期の矯正のメリットは、自らが強く矯正を希望していることから、治療に対するモチベーションが高いという点です。

デメリットとしては、顎骨の成長が止まっていることから、重度の場合抜歯が適応されたり、顎外科手術を併用する必要があったりする場合は、矯正期間が長くなる可能性がある点です。

受け口の治療では、そして矯正歯科医との相談を通じて、これらのメリットやデメリット、自身のライフスタイル、期待する結果などを考慮し、最適なタイミングを見つけることが重要です。


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受け口を治療する方法

受け口の矯正方法は大きく分けて、歯科矯正と外科手術の2つがあります。それぞれの方法には特徴があり、症状や目的によって適切な治療方針が異なります。

歯科矯正

歯科矯正では、歯に直接固定するブラケットや、インビザラインのような取り外し可能な装置を使用します。

ブラケットを使用した矯正では、金属やセラミックの小さな部品(ブラケット)を歯に接着し、そこにワイヤーを通すことで歯を動かしていきます。矯正力が強く、様々な歯並びの症状に対応できる点がメリットですが、目立ちやすく口の中で邪魔になりやすいというデメリットがあります。

一方、インビザラインでは透明なプラスチック製のマウスピースを使用します。インビザラインは、ブラケットのようにワイヤーを使用せず、順番通りにマウスピースを新しく交換することで、歯を段階的に移動させる治療法です。メリットは、装置が透明で目立ちにくいことと、取り外しが可能なため食事や歯磨きがしやすいこと、デメリットは、自己管理が必要不可欠であること、矯正効果を最大限に得るためにはほぼ一日中(食事や歯磨きの時以外)装着する必要があることです。

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顎外科手術

顎外科手術は、顎の骨自体を調整する方法で、重度の受け口や、歯科矯正だけでは不十分な場合に適用されます。

顎の手術のメリットは、顎の形状を根本的に修正できるため、大きな改善が期待できることです。一方でデメリットは、手術自体にリスクが伴うこと(感染や出血など)、術後の痛みや腫れ、食事制限や一時的な活動制限が必要となること、そして費用が高額になることです。また、多くの場合は歯並びや噛み合わせを調整するため、術前か術後に矯正治療が必要になります。

受け口を治療する際には、自分の症状や目的、ライフスタイルに合った最適な方法を選ぶことが大切です。矯正歯科医との相談を通じて、より具体的な治療計画を立てることをおすすめします。

矯正の期間と費用

受け口矯正の期間と費用は、選択する治療法や症状の重さ、治療を行うクリニックなどによっても大きく変わります。そのため、具体的な期間や費用を知るには、矯正治療に精通した歯科医師への相談が必要です。

矯正にかかる平均的な期間とその要因

歯科矯正の期間は、治療方法や症状の重さによって異なりますが、受け口の場合平均的には1.5年から3年が一般的です。例えば、抜歯の必要がない軽度の場合には1〜2年、抜歯をして噛み合わせや歯並びを修正する場合には2〜3年となるケースが多いでしょう。

口腔外科手術を伴う場合では、手術前後の準備やリハビリを含めると、全体の期間は通常2〜3年程度が目安です。

ここで重要なことは、矯正治療は患者さん自身の協力が非常に重要であるということです。指示された通りにブラケット周囲のケアをしたり、マウスピースを担当医の指示通りに装着、交換したりすることが、予定通りに治療を進めるためには必要不可欠となります。

矯正にかかる費用

歯科矯正の費用は、使用する方法、症状の重さ、そして治療を行う場所や歯科医の専門性によって大きく変わります。ブラケットの場合、全体の費用は平均的に300,000円〜1,300,000円程度、マウスピース矯正の場合は500,000円〜1,200,000円程度が一般的です。

一方、口腔外科手術を伴う場合は、手術の費用とそれに続く矯正治療の費用を合わせ、総額は1,500,000円〜3,000,000円程度になることが多いでしょう。

保険適用について

受け口の矯正治療は基本的に自由診療で、健康保険の適用は受けられません。ただし、顎変形症で口腔外科手術が必要と診断された場合や、その他の先天性疾患等で矯正が必要な場合に限り、保険を適用して矯正治療を受けられる可能性があります。具体的な適用条件や手続きについては、治療を行う医療機関に直接お問い合わせください。

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矯正後の生活とメンテナンス

矯正治療が終了しても、その後は歯並びが安定するまで保定を行う必要があります。特に重要なのが、リテーナーの使用と歯科医院への定期検診です。

矯正治療後のケア

矯正治療が終了したら、保定装置である「リテーナー」を使用しなければいけません。リテーナーは、矯正後の歯の位置を維持するための装置で、取り外し式のものと固定式のものがあります。取り外し式の場合、最初は24時間、徐々に時間を減らして夜間のみ…と装着する時間を減らしていきますが、これは自己判断ではなく担当医の指示のもと実施します。

治療後は後戻りを起こさないためにも、指示された通りにリテーナーを使用することが、歯並びをキープするためのポイントです。

また、矯正治療後も、歯並びや噛み合わせに問題がないかどうかを確認し、リテーナーの調整を行うため、定期的にクリニックを受診することも重要です。

矯正後の生活の変化

矯正治療後の生活では、食事や発音、見た目などに変化が現れます。

例えば、受け口が治り食べ物を噛みやすくなることで、より一層食事を楽しめることは、非常にポジティブな変化と言えるでしょう。また、顔の印象や発音の改善は、自身の向上にも繋がり、周囲とのコミュニケーションが活発になる一因にもなります。

これらの変化は、矯正治療を受けるメリットの一部です。治療が終了した後は、適切なケアとメンテナンスをしっかりと行い、治療後の歯並びをキープしましょう。

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まとめ

受け口は見た目に対するコンプレックスを生み出す可能性があるだけでなく、噛み合わせや健康面についても悪影響を及ぼします。

さまざまな弊害をもたらす受け口を改善する歯列矯正は、心身ともに健康へと導く治療法です。

もしあなたが受け口で悩んでいる場合には、矯正歯科医の在籍する歯科医院へ相談に行き、自身の状態や適切な治療法を把握することをおすすめします。

治療前に自身でも十分に情報収集を行い、専門家のアドバイスを受けながら、矯正治療で美しく健康的な口元を目指しましょう。

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