噛み合わせが悪いと見た目だけなく、様々なリスクがあることを知っていますか? ここでは矯正歯科で治療する必要がある不正な噛み合わせを紹介します。 また、さらに矯正治療を受けたことにより噛み合わせが悪くなってしまう場合とその原因・対処法についても紹介していきます。
正しい噛み合わせとは?
悪い噛み合わせについて紹介する前に、そもそも正しい噛み合わせとはどのようなものなのかについて確認したいと思います。
自分では正しい噛み合わせと認識していても、実はどこかがおかしいという場合があるのでぜひ確認してみてください。
・噛んだときにあごや歯茎に痛み、違和感がない |
・歯の真ん中の位置が上下でそろっている |
・両側の奥歯が均等に当たって噛むことができる |
・あごを左右に動かしたときに犬歯どうしがあたる |
・歯をカチカチ噛んだときに上下の前歯の接触が強すぎない |
・上下の歯に大きな隙間がない |
・上の前歯が下の前歯にわずかに被さっている |
上記のポイントに基づいて何かおかしいなというところがあったら噛み合わせが悪い可能性があるので治療を検討してみてください。
噛み合わせが悪いとどうなる?
噛み合わせは食事や喋る際などに重要な役割を果たします。噛み合わせが悪いまま放置すると様々なリスクが生じてしまいます。
顎関節症のリスク
しっかりとかむことができないとお口の中はバランスが崩れてしまいます。
そのままの状態で長い期間かんでいると、歯だけでなく、あごに負担がかかってしまい、顎関節症のリスクを増やします。
顎関節症になると、『あごから音がする』『口を大きく開けることができない』などの症状をひき起こし、しっかりとかむことができなくなることもあります。
顎関節症についてはこちら!
胃に負担がかかる
かみ合わせがしっかりできないと食べ物をかみ砕きにくくなり、消化に影響を与えてしまいます。
きちんとかむことが出来ていない食べ物は消化に時間がかかってしまい、消化不良を起こすこともあります。
発音しにくいリスク
前歯がかみ合っていない場合や、下の歯が上の歯より出ている場合には空気がもれて発音しにくい場合があります。
特に『さ行』に影響が出やすくなります。
また、下の歯が舌の方に傾斜していると、舌の動きを制限されて発音しにくくなります。
虫歯や歯周病のリスク
かみ合わせが悪く、歯並びが重なり合っていると、その部分に汚れが残りやすく、歯磨きがしにくくなります。
そうすると、汚れが残ったままになり、虫歯や歯周病のリスクを増やしてしまいます。
矯正治療が必要な噛み合わせの種類とは
ひとことで噛み合わせが悪いといっても様々な種類があります。
その中で矯正治療が必要な代表的な7つの不正な噛み合わせをご紹介します。
出っ歯
上の前歯が出ている状態や上あご自体が前に突き出ている場合もあります。
そして、口が閉じにくく、乾燥しやすくなってしまい、虫歯や歯周病のリスクが高くなる歯並びです。
また、口が乾燥すると口臭の原因になることもあります。
見た目にも目立ってしまい、コンプレックスを抱いてしまうことも少なくありません。
叢生
歯並びがデコボコして歯が重なり合っている状態です。
歯に対してあごが小さいと歯が並ぶスペースが足りなく、叢生になります。
デコボコした歯並びなので、汚れがつきやすく歯周病のリスクの高い歯並びです。
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受け口
受け口は上あごに比べて下あごが出ている状態です。
顏がのびた様に見えて『しゃくれ』と呼ばれることがあります。
口元だけでなく、顏の形にも影響を与えることが多いので、見た目が気になる方が多い歯並びです。
また発音にも影響を与えることが多く、滑舌が悪いのも特徴です。
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開咬(オープンバイト)
奥歯の歯はしっかりかんでいるのに、前歯がしっかりとかめず、すき間が開いている状態です。
この状態では、前歯で食べ物をかみきることが難しくなります。
また、奥歯に負担がかかりやすい歯並びで口の中のバランスを崩しやすい歯並びです。
負担がかかったままになると、口だけでなく、頭痛や肩こりをひき起こす原因になることもあります。
すきっ歯(空隙歯列)
一般的に「すきっ歯」として知られるこの状態は、隙間のある歯並びのことを指します。この状態を矯正治療の対象だと捉えない人も多いかもしれませんが、実はこのような状態では、食べ物を噛むのが難しくなるだけでなく、食べかすが歯の間に詰まることで、虫歯や歯周病のリスクを高めてしまいます。
過蓋咬合
過蓋咬合(かがいこうごう)は「ディープバイト」としても知られています。この状態の特徴は、上下の歯の位置が前後方向にずれており、結果的に上の前歯が下の前歯に被さってしまっているというものです。この状態を治療せずに放置していると、顎関節へストレスがかかり続けてしまいます。それが顎関節症を引き起こすリスクを高める可能性があります。さらに、上の前歯が突き出ているため、下の歯茎を傷つける原因となります。
交叉咬合
交叉咬合(こうさこうごう)は、上下の歯が部分的に逆の位置になっている状態を指します。この状態が引き起こす問題として、顎への負担が激しく、顎関節症を引き起こす可能性がある点が挙げられます。
噛み合わせが悪いと様々なリスクがあります。
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噛み合わせが悪くなる原因
そもそも噛み合わせとはなぜ悪くなってしまうのでしょうか。
大きく、「先天的原因」と「後天的原因」があるのでそれぞれご紹介します。
先天的原因
先天的原因としては、遺伝の問題があります。
生まれつきの骨格の大きさや歯の大きさによって噛み合わせが崩れてしまう可能性があります。
遺伝の問題は予防することは困難ですが、次に紹介する後天的原因は自分で気をつけることで予防できるものなので、もし噛み合わせが悪くなってしまう悪習癖がある人はこれを気に直しましょう。
後天的原因
噛み合わせが悪くなってしまう後天的原因としては、悪習癖が問題です。
いくつか代表的な悪習癖をご紹介します。
・爪噛み
・幼い頃の指しゃぶり
・舌で歯を押す
こういった癖がある方は歯並びが崩れやすいです。
特にこういった悪習癖は幼いことにやってしまうことが多いので、もしご自身のお子さんがこういった悪習癖がある場合は将来の歯並びのためにも止めてあげるようにしましょう。
噛み合わせが悪いのは矯正治療で治る?
これまで紹介してきた噛み合わせが悪い状態、不正咬合は矯正治療で治せます。
噛み合わせが悪いことで体に不調を感じていたり、虫歯になりやすかったり、見た目が気になっている場合は歯列矯正で治療すると良いでしょう。
歯列矯正の種類
ブラケット矯正(ワイヤー矯正)
ブラケット矯正とは、歯に『ブラケット』という装置をつけてワイヤーで矯正していく方法です。
広く多くの歯科医院で行われている矯正方法で歴史があります。
どの様な歯並びにも対応することができる矯正方法で、種類がいくつかあります。
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表側ワイヤー矯正
歯の表面にブラケット装置をつけて矯正する方法で、従来は一般的に行われていた矯正方法です。
昔は金属のブラケットをつけることが多かったのですが、最近は審美ブラケットで透明な装置をつけて矯正することも出来ます。
透明な見た目が気になる場合でも周りの人にわかりにくいので、金属の装置をつけることに抵抗がある方におすすめです。
中程度の症状であれば、費用相場としては大体60万円〜90万円くらいです。
治療期間としては大体2年くらいが多いです。
裏側ワイヤー矯正
歯の裏側に矯正装置のブラケットをつけるので、周囲の人にほとんど気づかれることがありません。
また上の歯は見た目が目立つので、『裏側矯正』にして下の歯はほとんど見えないため『表側矯正』にするハーフリンガル矯正もあります。
このように患者さんのお口の状態や希望にできるだけ応えられるように様々は選択肢があります。
中程度の症状であれば、費用相場としては大体90万円〜140万円くらいです。
治療期間としては大体2年くらいが多いです。
ハーフリンガル矯正
ハーフリンガル矯正の矯正装置が目立ちやすい上の歯には裏側にブラケットとワイヤーを装着し、矯正装置が目立ちにくい下の歯には表側にブラケットとワイヤーを装着する矯正方法です。
表側ワイヤー矯正と裏側ワイヤー矯正の間をとったような矯正方法です。
表側ワイヤー矯正よりも矯正装置が目立ちにくく、裏側ワイヤー矯正よりも費用が安いことがメリットです。
中程度の症状であれば、費用相場としては大体90万円〜130万円くらいです。
治療期間としては大体2年くらいが多いです。
マウスピース矯正
少しずつ違う形の透明なマウスピースをはめて、歯を動かしていく方法です。
見た目もほとんど分かりませんし、取り外しすることができるので、食事や歯磨きも今まで通り行うことができます。
ただ、決められた時間装着しないと正しい効果を得ることができないので、取り外しができますが、規定の時間を守って装着しましょう。
矯正期間にホワイトニングジェルを使用すると矯正とホワイトニングを同時に行うことも出来ます。
また、マウスピース矯正のインビザラインは最初に歯並びをどの様に矯正していくかシュミュレーションするので、治療期間を確認することができます。
最初にマウスピースをすべて作製するので、来院頻度を少なくすることも可能です。
中程度の症状であれば、費用相場としては大体70万円〜110万円くらいです。
治療期間としては大体2年くらいが多いです。
ただしマウスピース矯正は自分で取り外しができるために、決められた時間通りの装着をしないと治療期間は伸びてしまうので、注意しましょう。
注意:全体矯正と部分矯正
噛み合わせを矯正治療で治そうとした際に、一つ注意点としてはほとんどの場合、部分矯正では噛み合わせの治療はできないということです。
部分矯正とは一部の歯だけを矯正で動かす治療です。主に前歯を動かすことが多いです。
しかし噛み合わせを治療するためには奥歯から前歯まですべての歯を動かして歯列を整える必要があります。
部分矯正は全体矯正よりも費用も安く、治療期間も短いというメリットはありますが、噛み合わせを治療するという目的にはそぐわないことを覚えておきましょう。
矯正治療後に噛み合わせが悪くなることはある?
歯列矯正をおこなった後は基本的に歯並びは整い、噛み合わせも改善されます。
しかしいくつかの原因で、矯正治療を行ったにも関わらず、再度歯並びが崩れ、噛み合わせが悪くなってしまうことがあります。
ここではその原因と対処法について紹介していきます。
決められたとおりに保定しない
後戻りとは、矯正後に歯がもともとの位置に戻ろうとする働きです。そのため、矯正治療後に保定装置(リテーナー)を付けることでこれに対処します。保定装置を装着しないとせっかくの矯正治療も意味の無いことになりかねないので注意しましょう。
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悪い癖
前述したように悪習癖は歯並びを悪くします。
矯正治療をした後でもこの悪習癖を改善せずに継続しているとまた歯並びが崩れてしまう可能性があります。
先ほどご紹介した、爪噛み・指しゃぶり、舌で歯を押すといった悪習癖の他にも、歯ぎしりや頬杖も噛み合わせに悪影響を与える可能性があるので改善すべき問題であると言えます。こういった癖を改善するために、歯科医院の中には矯正治療と並行してMFT(口腔筋機能療法)をおこなうクリニックもあります。
不適切な治療計画
ちゃんと歯科医院で診断してもらい、治療計画を立ててもらえばめったにあることではありませんが、治療計画が症例に合っていなかったり、矯正装置の使用が適切でなかったりすると、治療後にその弊害として噛み合わせが悪化することがあります。
たとえば、高額な矯正治療において、少しでも安価に治療を受けたいがために、無理に部分矯正で行ってしまったためにかみ合わせが悪くなってしまう可能性があります。
これを回避するためには、矯正治療をおこなう前に担当医とよく相談し、適切な治療計画を立てたうえで治療に臨むことが必要です。
まとめ
噛み合わせが悪いと様々な不具合をひき起こす可能性がありますが、自分で治すことは難しいです。
そのため、噛み合わせの治療をするには矯正歯科治療が必要です。
矯正治療にも様々な種類がでており、患者さんの治療の負担や気になる点を改善することができる様に進化しています。
矯正治療を検討している際には一度相談してご自身の状態にあった治療法は何なのかを確認してみましょう。
矯正治療は噛み合わせだけでなく、口元も整えることができるので顏の印象を変え、自信ある笑顔へとつながる治療です。
噛み合わせに不具合がある場合にはぜひ矯正治療を考えてみてくださいね。
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