歯列矯正を考えている方で、スポーツをしている方は矯正器具がスポーツの邪魔にならないか不安に感じるかもしれません。
今回は歯列矯正中でも通常通りスポーツができるのか?についてお話ししていきますので、ぜひ参考にしてください。
歯列矯正中でもスポーツはできる?
結論から言いますと、歯列矯正の治療方法によっては通常通りスポーツをすることができます。
スポーツの種類にもよりますが、基本的にスポーツをしている方は「マウスピース矯正」での歯列矯正をお勧めします。
その理由としてはワイヤー矯正よりも安全にスポーツができること、そして大事なシーンでは矯正器具を外すことができるためです。
次の項目で詳しくお話ししていきますね。
スポーツをする方にマウスピース矯正がお勧めな理由
ここではマウスピース矯正がどうしてスポーツをする方にお勧めなのか詳しくお話ししていきます。
怪我のリスクが低い
ワイヤー矯正の場合、歯の表面に金属のワイヤーや硬いブラケット(ワイヤーを固定する器具)がくっついているために、スポーツ中に人とぶつかったり、転んだり、ボールがぶつかったりすることで大怪我をする可能性があります。
しかしマウスピース矯正で使うマウスピースは、薄いプラスチック素材で表面が凸凹していないためスポーツをしていても口の中を傷つけることがありません。
特に球技や激しいスポーツの場合はワイヤー矯正は危険ですので、必ず矯正をする前に歯科医師に相談するようにしましょう。
大事な試合には外すことができる
ワイヤー矯正は一度矯正器具を装着してしまうと、ご自身で外すことはできません。
一方マウスピース矯正は患者さん自身で外すことができるため、大事な試合の日には矯正用のマウスピースを外し、スポーツ用のマウスピースに変更することもできます。
特に食いしばることが多いスポーツの場合は、マウスピース矯正のマウスピースが破損するリスクもあるため、スポーツ用のマウスピースを作っておくといいでしょう。
スポーツ用マウスピースと矯正用マウスピースの違い
矯正用に使用するマウスピースは見た目や違和感の負担を最小にするために0.5mmほどと、とても薄く作られています。
一方でスポーツ用のマウスピース(マウスガード)は、瞬発力を最大限に引き出すための食いしばりにも耐えられるように、2mm〜5mmと厚く作られているのが大きな違いです。
スポーツによっては、マウスピースの着用が義務付けられているものがあります。
そのため、必ず歯科矯正を始める前に矯正医師と相談し、スポーツ用のマウスピースと併用する必要があることを伝えましょう。
どうしてもワイヤー矯正をする場合は?
スポーツをする方はマウスピース矯正がお勧めだとお話ししましたが、中には歯並びやお口の状況からワイヤー矯正での治療が適していると判断されることもあります。
その場合は、ワイヤー矯正の器具ごと覆う専用のマウスピースを作成し、スポーツの際に装着するといった方法もあります。
しかし、口元に違和感を感じやすく集中できなかったり、歯科医院によってはこのマウスピースが作成できないなど、なかなかハードルが高いのも事実です。
どうしてもワイヤー矯正の適応になってしまう場合は、始めるタイミングをよく歯科医師と相談しましょう。
裏側矯正もおすすめ
ワイヤー矯正をしなくてはいけない場合「裏側矯正」もおすすめの選択肢です。裏側矯正とは、歯の裏側にブラケットやワイヤーを装着し歯を動かしていく矯正方法です。
通常の表側矯正と違い、矯正器具が歯の表面に飛び出ないので、スポーツをしていても口元を傷つけるリスクが少ないです。
とはいえ、激しいスポーツの場合は裏側矯正であっても舌などを傷つけることがありますので注意が必要です。
こちらも参考に!
マウスピース矯正中の飲み物には注意
マウスピース矯正中のスポーツですが、怪我の他にも注意して欲しいのが飲み物です。
運動中はスポーツ飲料を飲まれる方が多いですが、スポーツ飲料にはたくさんの糖分が含まれており、酸性の飲み物のため歯が脱灰しやすく、虫歯のリスクが高くなります。
特にマウスピースをしたままスポーツ飲料を飲んでしまうと、マウスピースの中に飲料が留まり、唾液の自浄作用が届かずにさらにリスクが高くなります。
マウスピースを装着中には、できればお水(茶渋がつきやすくなりますがお茶でもOK)を飲むようにしましょう。
スポーツをする人が矯正治療を行うメリット
スポーツに影響するのではないかと矯正治療をためらっている方も多いと思いますが、矯正治療で歯並びを整えることで多くのメリットがあることも事実です。
スポーツのパフォーマンスがUPする
歯並びが悪く噛み合わせが悪いと、うまく歯を噛み締めることができず瞬発力や力を入れるのが難しくなります。
歯科矯正で噛み合わせを整えることで、体のバランスも整い、適切に力を入れられるようになります。
そのため、スポーツにおいても瞬発力や力を適切に入れられるなどパフォーマンスがUPするでしょう。
栄養が体により行き渡るようになる
歯並びが悪いと、食事の際にうまく物を噛むことができないため消化が悪くなったり、食べ物の栄養がしっかりと身体に行き渡らないといったデメリットがあります。
歯科矯正で歯並びを整えることで咀嚼力が向上し、栄養が行き渡るようになるためスポーツに欠かせない身体作りにも役立つでしょう。
口腔内の怪我予防に繋がる
日本人に多い上顎前突(出っ歯)や叢生(凸凹の歯並び)の方はスポーツの際に、人との接触や器具が接触したりすることで、口腔内の怪我をしやすくなります。
特に出っ歯さんは前歯、叢生の方は八重歯が前に出ているためぶつけやすく、口腔内の怪我の他にも歯を損傷してしまうリスクが高いです。
歯列矯正で歯並びを整えることにより、これらの怪我のリスクを下げることができます。
まとめ
今回はスポーツをする方におすすめの矯正方法についてお話ししました。
スポーツをする方は、通常のワイヤー矯正では口を怪我してしまうリスクがあるため、マウスピース矯正がおすすめです。
マウスピース矯正では大事な場面でマウスピースを外すことができますし、もちろん装着したままでも怪我のリスクが一番低いと言えるでしょう。
とはいえ、スポーツの種類によっては矯正治療によって影響が出ることもありますので、事前にしっかりと矯正医師と相談する必要があります。
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