歯列矯正の装置をつけるまでの流れを解説!

  • 2024.06.11
歯列矯正の装置をつけるまでの流れを解説!

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歯列矯正を考えているけれど、装置をつけるまでの具体的な流れがわからず不安に感じている方も多いのではないでしょうか?
歯列矯正は見た目だけでなく、口腔の健康を保つためにも重要な治療です。

そこで、歯列矯正がどのような流れで進むのか、装置をつけるまでの流れを細かく知っておくことが大切です。

デンタルジュでは、これまで2000人以上の矯正治療をお考えの方のご相談に対応してきました。
その中でも「歯列矯正は治療がどのように行われていくのか分かりにくい」というご相談もよく耳にします。
どのタイミングで費用を支払うのか、初診からどれくらいで装置がついて治療が開始されるのかなど、治療開始時期など計画する上でもわかると良いですよね。

そこで、初回相談から矯正装置の装着までのステップをわかりやすく解説します。
様々なプロセスを経て治療開始されることを理解していただくことができ、安心して一歩を踏み出すための参考にしていただけると思います。
歯列矯正の装置をつけるまでの流れを理解することは、安心して治療を進めるために非常に重要です。

以下に、歯列矯正の一般的な流れをステップごとにまとめました。

歯列矯正の装置をつけるまでの流れ

歯列矯正の装置をつけるまでには、どのようなプロセスがあるでしょうか。まずは全体的な流れを解説します。

①初回相談・カウンセリング

目的: 現在の歯並びや噛み合わせの状態を確認し、矯正の必要性や可能性について相談する。

  • 歯科医院または矯正専門医に予約を取ります。
  • 歯科医が口腔内を視診し、患者の希望や不安を聞きます。
  • 簡単な説明と大まかな治療方針の提案があります。

歯列矯正治療を始める前に、まずはカウンセリングを受けましょう。

医院によってカウンセリング内容はさまざまですが、多くの医院が矯正についての相談や簡単な口腔内チェックと診断を行い、自身の歯の状態を知ったり、治療に関する希望を聞いてもらったりすることができ、簡単な治療、費用などの説明と治療方針などが確認できます。

この時点で、治療を開始する医院を絞ります。

②精密検査

目的: 詳細な歯並びや顎の状態を把握し、具体的な治療計画を立てる。

  • 歯型の採取:シリコンやアルジネートを使って上下の歯型を取ります。
  • レントゲン撮影:パノラマX線やセファロX線を使って骨や歯の状態を確認します。
  • 口腔内写真撮影:歯列や顔の正面、横からの写真を撮ります。
  • 必要に応じてCTスキャンなど追加の検査を行います。

カウンセリングで治療を受けたい医院を絞ったら、次は精密検査を受けましょう。

この検査では、歯のレントゲン撮影だけでなく、口腔内写真、CT撮影、歯型の採取などが行われ、歯列の状態や噛み合わせなどの詳細な情報収集を行います。

③ 診断・治療計画の説明

目的: 精密検査の結果を元に、具体的な治療計画を立て、患者に説明する。

  • 精密検査の結果を元に、歯科医が治療計画を作成します。
  • 使用する矯正装置の種類、治療期間、費用など詳細な説明があります。
  • 質問や不明点があればここで解消します。

精密検査で収集した資料や情報を基に、歯科医師が診断を行い、治療計画を立てます。

歯列の問題やその問題箇所をどう治療していくかを考慮し、治療方法や適した装置などが決まります。

この段階になると、治療のスケジュールが見えてくるので、治療期間や費用なども予測が立てやすくなります。

④契約・同意書の署名

目的: 治療内容や費用に同意し、正式に治療を開始するための契約を結ぶ。

  • 治療内容や費用についての同意書にサインをします。
  • 支払い方法やスケジュールを確認します。

お支払いを分割したい場合、支払い方法は医院によってさまざまですので、どのような支払い方法があるか、カウンセリング時に確認しておくことをお勧めします。

治療方法・装置、治療スケジュール、費用、支払い方法なご希望に最適と思われたら契約を行います。

未成年や成人されていても学生の場合、個人で契約できないことがあり、保護者の同意や署名が必要になることもあるので、医院に条件等も確認しておきましょう。

⑤治療開始・装置の装着準備

目的: 実際に矯正装置を装着する準備を行う。

  • 歯のクリーニング:装置を装着する前に、歯の表面をきれいにします。
  • 必要に応じて、スペーサー(歯と歯の間に装置を入れるスペースを作るための小さなゴムリング)を装着します。

治療計画が立てられ、契約が成立したら、いよいよ治療開始です。

あらかじめ契約時に決めた装置が歯に装着されます。
ワイヤー矯正の場合はさほど間が開かずに治療開始できますが、マウスピース矯正の場合は、マウスピース製作が必要になりますので、少し間を置いて開始になることもあります。

⑥ 矯正装置の装着

目的: 実際に矯正装置を装着し、治療を開始する。

  • ブラケット装着:歯の表面にブラケットを接着剤で固定します。
  • ワイヤー装着:ブラケットにワイヤーを通し、必要に応じてバンドで固定します。
  • 必要な場合、エラスティック(ゴムバンド)や他の補助装置を装着します。

装置の装着を行います。ワイヤー矯正は取り外しができないので、家での歯磨きの仕方や食事に関してなどの注意。

マウスピース矯正は取り外し可能ですが、装着時間や自宅での清掃、管理などの説明を受けます。

⑦定期検診・調整

目的: 定期的なチェックと装置の調整を行い、治療を進める。

  • 1ヶ月に1度程度の頻度で歯科医院に通い、装置の調整を行います。
  • 歯の移動を確認し、必要に応じてワイヤーの交換やエラスティックの調整を行います。

治療開始後は定期的に受診が必要です。

ワイヤー矯正は1ヶ月に1回のペースで来院し、必要に応じて装置を調整します。

マウスピース矯正は基本的に装置交換は自身で行いますが、治療が順調に進んでいるかどうか2、3ヶ月に1回は確認が必要です。

⑧矯正治療の終了・保定装置の装着

目的: 矯正治療を終了し、歯並びを安定させるための保定装置を装着する。

  • 矯正装置を取り外します。
  • リテーナー(保定装置)を装着し、歯並びを維持します。
  • 保定期間中も定期的なチェックが必要です。

動的な治療期間が終了したら、ワイヤー矯正は装置を取り外します。治療成果の確認を行い、今後のケアや歯の安定化のため、保定装置を装着します。

歯列矯正の治療期間

歯列矯正の治療期間は、患者の年齢、歯並びの状態、治療方法などによって大きく異なります。

以下に、一般的な治療期間の目安と考慮すべきポイントをまとめました。

カウンセリングから矯正装置の装着まで

歯列矯正は治療を決めたらすぐに開始できる訳ではなく、さまざまな準備期間が必要です。
初診から装置装着開始までの期間は、一般的におよそ1〜2ヶ月程度かかります。

ただし患者ごとの歯並びの状態やクリニックの対応状況により、多少変動がある場合があります。

以下に、準備内容ごとにかかる期間を細かく解説します。

①カウンセリング回数:受診回数1〜2回

多くの医院が、初診時は相談や簡単な検査のみです。

1回受診し、他の医院とも比較検討したのち、再度細かな確認も含めカウンセリングを受けて決定することもあり、ほとんどの方は1回もしくは2回ほどのカウンセリングを受けます。

②精密検査・治療計画の説明

初診後、その医院で治療開始することが有力になったら、さらに詳しい検査を受け、曽於結果を基に、歯科医師が治療計画を立案します。

約2〜3週間後には結果の通知がされることが多いようです。

③矯正装置の準備

治療計画が承認された後、矯正装置の準備が始まります。

装置の種類によっては、カスタムメイドのものもありますので、製作に時間がかかることがあります。 約2~4週間後からの治療開始を目安にしてください。

④矯正装置の装着

矯正装置を装着します。装着は1日で完了です。この日に装置の使用方法や注意点、口腔衛生指導などが行われ、次回受診日の予約を取るなどして終了です。

矯正装置装着から保定期間開始まで

装置装着後の治療期間は個々の症例によって異なりますが、一般的には以下のようなことが治療期間の目安となります

①軽度の歯列不正の場合

軽度の歯のずれや咬み合わせの問題を矯正する場合、治療期間は6か月から1年程度が一般的です。

例えば、軽度の前歯の歯列不正や軽いすきっ歯、矯正治療後の後戻りの治療などが該当します。

②中等度の歯列不正の場合

中等度の歯列不正や咬み合わせの問題を矯正する場合、治療期間は1年から2年程度です。この範囲には、多くの一般的な歯列矯正ケースが含まれます。

③重度の歯列不正の場合

重度の歯列不正や複雑な咬み合わせの問題を矯正する場合、治療期間は2年から3年以上かかることがあります。
重度の不正咬合や顎の成長異常など、外科手術を伴うようなケースも該当します。

これらの期間はあくまで目安であり、具体的な治療期間は矯正歯科医の診断と治療計画に基づきます。
治療開始前に詳細な説明を受け、治療期間や期待される成果について十分に理解しておくことが重要です。

保定期間

矯正治療の保定期間は、治療後に歯が元の位置に戻らないように安定させるために必要な期間です。

この期間も個々の症例によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。

①最初の1~2年

矯正治療が終了した直後の1~2年間は、歯が元の位置に戻りやすいため、リテーナー(保定装置)を常時着用することが推奨されます。
この期間は特に重要で、リテーナーの使用を怠ると歯が再び動いてしまう可能性があります。

②長期保定(2年以上)

1~2年の保定期間が過ぎた後は、リテーナーの着用時間を徐々に減らしていくことが一般的です。

しかし、完全にリテーナーを使用しなくて良いというわけではありません。多くの矯正歯科医は、夜間のみのリテーナー着用を数年続けることを推奨します。

③一生涯の保定

一部の患者にとっては、長期的な歯の安定を確保するために、一生涯にわたってリテーナーを使用することが推奨されることがあります。

特に、歯が元の位置に戻るリスクが高い場合や、治療前の歯並びが非常に不安定だった場合には、長期的な保定が重要です。

また、保定装置は外しても、動きやすい前歯の裏側に固定ワイヤーのみ残すというような場合もあります。

計画よりも長引く可能性がある要因

矯正治療が計画よりも長引く可能性がある要因はいくつかあります。以下に主な要因を挙げますので参考にしてください。

①抜歯する歯がある場合

歯並びを整えるために必要なスペースが十分でない場合、奥歯の小臼歯を抜歯してスペースを確保して行う方法があります。

もしくは、親知らずがあり、それが矯正治療を行う上で影響を及ぼす可能性がある場合(手前の歯を押していたり、虫歯や歯周病になる可能性が高いなど)は、矯正治療開始前に抜歯を行っておく提案があるケースもあります。

抜歯の必要がないケースと比べて、治療開始が長引く要素になることもあります。

②虫歯や歯周病がある場合

治療前に虫歯や歯周病治療が必要な歯があった場合は、装置を付ける前に治療が必要になるため、治療開始が遅れる可能性があります。

また、治療中に虫歯や歯周病に罹患してしまった場合も治療を優先して行うため、動的治療が一時中断し、全体的な治療期間が計画よりも長くなることがあります。

③年齢と治療方法の影響

子どもの場合、成長過程を利用して矯正するため、治療期間が短く済むことがあります。

成人の場合、顎の成長が完了しているため、歯の動きによっては治療が長引くことがあるかもしれません。

取り外し可能なアライナー(例:インビザライン)や従来のブラケット矯正、舌側矯正(裏側矯正)などの治療方法によっても治療期間が異なることがあります。

④患者の協力状況

治療期間には、患者自身の協力も大きく影響します。矯正器具の着用時間を守る、定期的な通院を怠らない、口腔ケアを適切に行うことなどが治療の進行に影響を与えます。

よくある質問

歯列矯正の装置をつけることにあたり、デンタルジュへのご相談で、よくある質問をまとめました。

カウンセリングに行ったら必ず治療しないといけませんか?

歯列矯正のカウンセリングに行ったからといって、必ずしも治療を開始しなければならないわけではありません。
カウンセリングは、矯正の必要性や治療の内容、期間、費用などについて詳しく説明を受ける場です。
矯正の専門医からの提案を参考にし、納得のいく形で治療を進めるかどうかを自身で決めることが重要です。

また、複数のクリニックでカウンセリングを受けて比較することも良い方法です。
各クリニックの治療方針や費用、対応などを比較して、自分に最適なクリニックを選ぶことができます。

疑問や不安がある場合は、遠慮せずに質問することをお勧めします。納得のいく説明を受けた上で、治療の開始を決定しましょう。

矯正中に装置を紛失したらどうしたらいいですか?

歯列矯正中に装置を紛失した場合は、できるだけ早く担当の矯正歯科医に連絡しましょう。以下の手順を参考にしてください:

①矯正歯科医に連絡する:できるだけ早く矯正歯科医に連絡し、状況を説明しましょう。緊急の対応が必要な場合もあります。

②応急処置:装置がないことで歯が元の位置に戻ってしまう可能性があるため、矯正歯科医から指示を受けましょう。

③再発行手続き:矯正歯科医と相談し、装置の再発行手続きや再作成のスケジュールを立てましょう。

④日常生活の注意点:装置がない期間中は、硬い食べ物や粘着性のある食べ物を避け、口腔内の衛生を特に注意して保つことが重要です。歯が動きやすい状態にあるため、できるだけ装置がある時と同じように歯を守ることを意識しましょう。

矯正装置の装着までの流れはワイヤー矯正とマウスピース矯正で違いはありますか?

ワイヤー矯正(ブレース)とマウスピース矯正(インビザラインなど)では、装置の装着までの流れにいくつかの違いがあります。

・診断と計画: マウスピース矯正では、3Dスキャンとデジタルモデルを使用することが多い。

・装置の作成: ワイヤー矯正は歯科医院もしくは技工所での作成になるが、マウスピース矯正では、製作会社に依頼し届くまでに数週間〜1ヶ月ほどかかる場合がある。

・定期調整: ワイヤー矯正では物理的なワイヤーの調整が必要になるため、月に1回のペースで通院が必要だが、マウスピース矯正では新しいマウスピースに交換していくことで治療を進めていくため、2、3ヶ月に1回の通院で済む場合が多い。

カウンセリングや精密検査は無料でできますか?

カウンセリングは、患者が矯正治療に関する情報を収集し、治療を決定するための重要な第1ステップです。

医院によっては初回のカウンセリングを無料で提供している医院があります。カウンセリング内容は無料範囲でどこまで行うか、医院によって異なります。

矯正の必要性や治療の概要、費用などについての説明や相談のみの場合もあれば、無料でもレントゲンや顔写真の撮影を行い、その資料を基に説明を行う医院もあります。

まとめ

歯列矯正のプロセスは、初回相談から始まり、精密検査、診断・治療計画の説明、契約、装置の装着準備、実際の装着、定期的な調整、そして治療終了後の保定装置の装着というステップを経て進みます。

各段階で矯正専門医の指導を受けながら進めることで、効果的かつ安全な矯正治療が可能となります。

計画的に進めることで、美しい歯並びと健康な口腔環境を手に入れることができます。
矯正治療を検討している方は、ぜひ適切な診断・治療が受けられるよう、矯正専門医に相談しましょう。

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