歯並びだけではなく、歯の色も気になる方もいるのではないでしょうか。
歯並びが整って、歯の色が白くなると口元の印象が大きく変わります。
口元は、お顔全体の印象も左右するといわれており、黄ばんだ歯は清潔感に欠けて見えると考えられています。
そこで今回は、矯正中にホワイトニングができるかについてご紹介します。
ホワイトニングの種類、矯正の種類などの条件がある
ホワイトニングの種類
オフィスホワイトニング
歯医者で行うホワイトニングが「オフィスホワイトニング」です。
自宅で行うホワイトニングと比較すると、濃度の高い薬剤を使用することができ、短期間で高い効果が期待できます。
また、歯科医師や歯科衛生士が施術するため、自分で行う手間がありません。
もし、しみる感じがあった場合でも、すぐに対処をすることができます。
ホームホワイトニング
患者さまのお口に合ったマウスピースを製作して、そのマウスピースに薬剤を入れて装着することでホワイトニングができます。
透明のマウスピースを使用するため、目立ちにくい方法です。
そのため、自分の好きなタイミングと好きな場所でホワイトニングを行うことができます。
オフィスホワイトニングと比較をすると、濃度が低いため効果は緩やかですが、色持ちが良い特徴があります。
デュアルホワイトニング
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用する方法です。
短期間で白くすることができ、白さも維持できるなどオフィスホワイトニングとホームホワイトニングのメリットを併せ持ちます。
条件によってはホワイトニングができる
裏側矯正の場合
ホワイトニングは歯の表面に薬剤を塗布して、色素を分解します。
裏側矯正は、歯の裏側に矯正装置をつけるため、歯の表面に薬剤を塗布することができます。
しかし、装置がついているため、マウスピースに薬剤を入れてホワイトニングするホームホワイトニングは対応していません。
裏側矯正中の場合には、歯医者で行う「オフィスホワイトニング」であれば、矯正中でもホワイトニングをすることができます。
これは、歯医者で行うオフィスホワイトニングは歯の表面に装置がついておらず、ホワイトニングの薬剤を全面に塗布できるため、色むらにならないためです。
※歯の重なりが多い場合、重なっている部分に薬剤を塗布できない場合があります。
その場合はある程度歯が並んで、歯の重なりが無くなった段階でホワイトニングをすることをおすすめします。
マウスピース矯正の場合
マウスピース矯正も、条件が整うとホワイトニングが可能です。
患者さまのお口に合ったマウスピースを装着して、段階的に形の違うマウスピースに交換することで歯を動かす方法です。
歯並びによっては、歯の表面に樹脂の小さなパーツ(アタッチメント)をつけて矯正力をかけることがあります。
このパーツは、マウスピースを正しい位置に維持するだけでなく、動かしたい方向に矯正力をかける目的でも使用され、大切な役割があります。
しかし、ホワイトニングをする際には、その部分に薬剤を塗布することができません。
そのため、アタッチメントがついている時には、ホワイトニングをすると、色むらになる可能性があるため、アタッチメントがついていない状態でのホワイトニングをおすすめします。
マウスピース矯正は取り外しができるため、「オフィスホワイトニング」も「ホームホワイトニング」も対応しています。
ホームホワイトニングの場合には、マウスピース矯正のマウスピースを併用してホワイトニングをすることができるため、初期費用を抑えるメリットもあります。
矯正後の保定期間中のホワイトニングはできる?
矯正治療は、歯を動かす「動的治療期間」と「保定期間」があります。
動的矯正期間は、歯を動かす期間で整った歯並びや噛み合わせを目指します。
保定期間は、整った歯並びを維持するための期間で、動的矯正期間と同程度の期間が必要です。
保定期間に入り、きちんと保定装置をつけていると歯が動くことはないため、整った歯並びを維持できます。
この期間はホワイトニングをするおすすめの期間です。
歯並びが重なり合っている部分もないため、歯全体に薬剤を塗布することができ、色ムラになることが少なくなります。
また、矯正で歯を動かしている時には、歯の力がかかっているため、少し過敏になりやすい時期です。
歯を動かしていない期間と比較すると、しみる可能性が高くなります。
ホワイトニングのしみる感じは、個人差があるため、全く感じない方もいます。
また、一時的に少しスースーする感じが出た場合でも、24時間程度で落ち着くことがほとんどです。
これは薬剤によって歯の色素が分解されており、薬剤が24時間程度反応しているためと考えられています。
保定期間中も「オフィスホワイトニング」「ホームホワイトニング」とも対応することができます。
白さを維持するためには?
ホワイトニングをした後も、飲食物などで少しずつ色の後戻りがあります。
その白さを維持するためには、再度ホワイトニングをする必要があります。
オフィスホワイトニング、ホームホワイトニングどちらも対応ができますが、ある程度白くなっているため、ホームホワイトニングで調整する方法もあります。
色の白さを維持するために、気になった時など、定期的にホワイトニングのタッチアップを行うことで色の白さを維持できます。
また、ホワイトニング当日は、歯の色素が分解されているため、色の濃い着色やすい物を控えるとよいでしょう。
服について、しみになりやすい物は歯にも沈着しやすい物が多いです。
カレーやコーヒー、赤ワインなどはホワイトニング当日が控えましょう。
まとめ
矯正中も条件によってはホワイトニングが可能です。
ただし、歯が重なりあっている場合など色むらになる可能性があります。
そのため、保定期間に入った後のほうが、ホワイトングの色ムラなどを起こしにくいため、おすすめしています。
矯正とホワイトニングを検討している方は、矯正が始まる前にクリニックで一度相談してみましょう。
患者さまのお口の状態を考慮して、よいタイミングでご提案することができます。