歯並びがガタガタしていると、見た目が気になる方も多いのではないでしょうか。
歯並びが悪いと見た目だけでなく、噛み合わせのバランスも崩れてしまっているので、さまざまなデメリットがあります。
お口の中だけでなく、肩こりや首こりなどにつながってしまうこともあり、身体の健康のためにも噛み合わせのバランスを整えることは大切です。
そこで今回は、大切な噛み合わせのセルフチェックについてご紹介していきます。
噛み合わせのバランスの大切さ
歯には1本1本役割があり、全ての歯が噛み合うことでバランスを保っています。
しかし、歯並びが悪いと、当たらない部分が出てきたり、反対に強く当たり過ぎたりする部分が出てきます。
そうすると、強く当たっている部分や当たらない部分以外の歯に負担がかかってしまうだけでなく、顎にも負担がかかります。
また、口周りに筋肉が緊張することで、首や肩などにも悪影響が出てきます。
噛み合わせのバランスが崩れてしまうと、お口の中だけでなく、さまざまな不具合につながってしまうのです。
噛み合わせが悪いと起きる2つのこと
むし歯や歯周病のリスクが高くなる
噛み合わせのバランスが崩れている場合には、歯並びがガタガタしていることも少なくありません。
そのため、歯と歯が重なっている部分などに汚れが残りやすく、その部分に歯ブラシが当たりにくくなります。
そうすると、その部分がむし歯や歯周病のリスクが高くなります。
咬合関連痛を引き起こしやすい
噛み合わせのバランスが悪いと、肩こりや首こり、頭痛などを引き起こしてしまうことがあります。
これらは、噛み合わせのバランスが悪いことで引き起こされるため、「咬合関連痛」といわれています。
全身の筋肉はつながっているため、一部分で不具合が出ると、バランスが崩れてしまい、さまざまな部分で不具合が出てくることがあります。
噛み合わせのバランスを整えることで、徐々に改善してくるケースが多くなります。
噛み合わせのセルフチェックとは?
まずは、ご自分で噛み合わせのバランスが整っているか、確認してみましょう。
1 口を開閉する時に顎から音が鳴りませんか?
2 噛み合わせの位置が決まっていないと感じることはありますか?
3 噛み合わせの高さが高いと感じることはありますか?
4 歯ぎしりや食いしばりはありますか?
5 いつも同じ方ばかりで噛んでいませんか?
6 歯並びが悪いと感じることはありますか?
顎の関節の確認方法
鏡の前に立って、顎を開けた時にくぼんだ部分を触ってください。
そのまま、ゆっくりお口を開けたり閉じたりしてみましょう。
「音が鳴る」「左右にずれている」「口を開けた時に痛い」「口が開きにくい」などの症状がある場合には、顎関節に不具合がある場合があります。
そのまま放置せず、一度クリニックに受診して確認してもらいましょう。
顎関節症は、顎に負担がかからないようにするために、「マウスピース」を使って歯や顎を保護する治療が主流です。
噛み合わせの位置が合っているか
鏡の前に立って、上下の歯を噛み合わせたまま、イーっとして前歯の真ん中のラインが揃っているか確認します。
一番前の歯の位置を「正中」と呼び、このラインが揃っていると、噛み合わせのバランスも整いやすくなります。
しかし、この位置がずれている場合には噛み合わせのバランスが悪い可能性があります。
また、横の位置のバランスを確認する際には、割りばしを用意しましょう。
奥歯で割り箸を噛んで水平になっているか確認します。
噛み合わせのバランスがずれている場合には、割り箸が傾きます。
これらの位置が合っていない時には、噛み合わせのバランスが悪い可能性がありますので、一度受診をして確認してみましょう。
噛み合わせが高いと感じますか?
被せ物などを入れた時に噛み合わせのバランスが変わる場合もあります。
奥歯でカチカチ噛んでみて、左右どちらか先に当たるようなら、噛み合わせのバランスが合っていない可能性があります。
全体的な噛み合わせのバランスの確認
正しい噛み合わせは、28本の歯が全て噛み合っており、上の前歯が下の前歯を覆っています。
また、噛み合わせている部分が緩やかな放物線を描いているかも確認しましょう。
正面からの噛み合わせのバランスだけでなく、横から見た噛み合わせも確認してみてください。
横顔は鼻から顎まで一直線に指を当てて、そのライン上に口元があるか確認します。
このラインは、Eラインと呼ばれ、横顔の美しさの指標とされています。
このラインより外側に出ていると、口元が出ている可能性があるため、出っ歯や受け口の可能性があります。
口元が出ていることが気になる場合もあり、すっきりした印象になるためには、噛み合わせと歯並びを改善しましょう。
歯ぎしりや食いしばりがないか?
歯ぎしりは寝ている時に無意識に行っていることが多く、家族の方から指摘されて気づくことも少なくありません。
また、無意識なので、強い力がかかっていることも多く、体重より重い力はかかっていることも。
そうすると、顎や歯に強い負担がかかります。
歯がすりへってしまったり、朝起きると顎がだるかったりするなどの症状が出る場合もあります。
この場合、意識して改善することが難しいため、ナイトガードなどのマウスピースを作製して、歯や顎を守ってあげましょう。
左右のどちらか偏った方ばかりで噛んでいないか?
左右の歯を使ってバランスよく噛むことが理想的です。
しかし、噛み合わせのバランスが崩れていると、噛みにくい方を避けて噛む傾向になるので、偏った方ばかりで噛みがちです。
また、同じ方ばかり使っていると、その部分が疲れやすくなってしまったり、筋肉の緊張を招いてしまったりすることがあるため、さらにバランスが悪くなってしまうことがあります。
バランス良く噛んで食べるように意識しましょう。
どちらか噛みにくい方がある時は噛み合わせのバランスを整えた方が良いですね。
まとめ
噛み合わせのバランスを整えることは全身のバランスにもつながることがあります。
お口の中の不具合だけでなく、首や肩、腰などにも不具合が起きてしまうことがあるため、噛み合わせのバランスを整えるようにしましょう。
まずは、セルフチェックをして、噛み合わせの悪さを感じた場合には、クリニックで確認してみてくださいね。