虫歯や歯周病があっても歯列矯正はできる?

  • 2022.06.182024.01.12
虫歯や歯周病があっても歯列矯正はできる?

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歯列矯正をお考えの患者さまのなかには、普段は歯科医院へ通院しておらず虫歯や歯周病があるのかどうかわからないケースもあるかと思います。

そのような場合には、どのような流れで歯列矯正を進めていくのでしょうか。歯列矯正と虫歯、歯周病についてお話させていただきます。

虫歯や歯周病があっても歯列矯正はできる?

結論から申し上げますと、虫歯や歯周病がある状態では基本的に歯列矯正はできません。そのため、歯列矯正をはじめるときには虫歯や歯周病があるかどうかのチェックをおこないます。

虫歯や歯周病があるときには?

お口の中を確認して、虫歯や歯周病があるときには歯列矯正をはじめる前に治療をおこないます。

放置したまま歯列矯正をおこなうと、さまざまな悪影響がでてきてしまうのです。

また、歯列矯正をしている途中で虫歯や歯周病になってしまった場合にも同じようにこれらの治療が優先となります。

虫歯とはどんなもの?

虫歯は「ミュータンス菌」と呼ばれる細菌が出す酸が原因で歯が溶ける病気です。

酸で歯の表面が溶かされて脆くなり、穴があきます。虫歯は歯の表面のみでは自覚症状が少ないため、患者さまご自身では気づきにくいです。

虫歯が進行すると痛みなどの悪影響がでてきます。小さな虫歯でしたら虫歯部分を少し削って、プラスチックの詰め物を入れる程度の治療ですのでその日のうちに終わる可能性が高いです。

しかしながら、大きな虫歯や深い虫歯はその場ですぐに治療を終えることができません。

削る量が多いと被せ物をすることになるため、最短でも数回の通院は必要になります。

歯周病とはどんなもの?

歯周病とはプラーク(歯垢)の中に含まれる細菌が原因でおこる病気です。

歯と歯ぐきの隙間から入り込んだプラークが歯ぐきを炎症させて、軽度の歯周病である歯肉炎を引き起こします。

症状が進行すると、歯を支えている骨(歯槽骨)を溶かしていき歯がグラグラになってしまうのです。

さらに症状が進行して、そのまま放置していると最終的には歯が抜け落ちます。

虫歯や歯周病があったまま矯正を行うと

虫歯や歯周病があったときには、基本的にこれらの治療を優先しておこなうということをご説明いたしました。

それでは、虫歯や歯周病があってもそのまま歯列矯正をおこなうとどのような悪影響があるのでしょうか。詳しくご説明いたします。

虫歯や歯周病があってもそのまま歯列矯正はできる?

虫歯や歯周病があってもそのまま歯列矯正をはじめてしまうと、歯列矯正をスムーズに進めていくことが難しくなります。

なぜなら虫歯があると歯を削ることで歯の形が変わって矯正装置が合わなくなり、装置の再製作をおこなう可能性があるからです。

また、歯列矯正は歯や歯ぐきに強い力をかけて歯を移動させていきます。

そのため、歯周病があり歯ぐきや歯を支えている骨(歯槽骨)が弱っている状態では歯を移動させていくことが難しいのです。


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矯正治療中に虫歯になってしまったら

本来であれば矯正治療中は普段よりもお口の中のケアに気をつけて、虫歯ができないようにすることが一番です。

しかしながら、もし歯列矯正中に虫歯になってしまったらどのような流れで矯正治療をおこなっていくのでしょうか。

虫歯になってしまったときの対処についてお話させていただきます。

矯正治療中に虫歯になってしまったときには

歯列矯正中に虫歯になってしまったら、基本的に虫歯治療が優先となります。

虫歯治療は矯正をしていないときと同じような治療方法となり、大きな虫歯があると被せ物をする可能性があるのです。

被せ物をすると元の歯の形とは変わってしまうため、矯正装置を作り直さなければならないこともあります。

小さく浅い虫歯であれば、歯の形がほとんど変わらずにすぐに治療が終わりますので矯正装置を再製作する可能性は少ないです。

深い虫歯で神経を取らなければいけない治療ですと、虫歯治療の期間が長くなります。

その間は歯列矯正の治療計画通りに進めることが難しいため、虫歯にならないように注意して過ごしてください。

矯正治療中に歯周病になってしまったら

お口の中を丁寧にセルフケアしていても、歯周病になってしまうこともあるかと思います。

矯正治療中に歯周病になってしまったら、虫歯と同じようにこちらの治療を優先しておこなうことになるのです。

ここでは矯正治療中の歯周病についてお話いたします。

矯正治療中に歯周病になってしまったときには

歯列矯正中に歯周病になってしまったら、虫歯と同じように基本的に歯周病の治療が優先となります。

歯周病は症状が進行すると、歯がグラつくため矯正装置でかけている力に耐えられません。

ですので、歯列矯正よりも優先して治療をおこなう必要があるのです。

歯周病の治療中は歯列矯正を進めることが難しくなるため、治療計画をスムーズにおこなうことができません。

歯周病をしっかりと治してから、歯列矯正を再び進めていくことになります。

矯正治療中はいつもよりも丁寧なセルフケアをしましょう

矯正治療中はお口の中に装置があるため、いつもよりも食べかすや汚れが溜まりやすい状態です。

そのため、歯ブラシだけではなく歯間ブラシやデンタルフロスなどを併用していつもよりも丁寧にお口の中のセルフケアをおこなってください。

また、セルフケアだけではなく定期的に歯科医院でプロのケアを受けるようにすることがオススメです。

プロのケアは患者さまご自身では取り除くことが難しい歯石も取ってもらえます。

さらに、矯正期間中だけではなく定期的にプロのケアを受けるようにしておくと、虫歯や歯周病がみつかっても軽症で済んだりとメリットが大きいです。

まとめ

歯列矯正の治療計画をスムーズに進めていくためには、まずは虫歯や歯周病の治療をおこなってから歯列矯正に入ることをオススメします。

せっかく歯列矯正をはじめても、虫歯や歯周病があるとこれらの治療が優先となるため矯正の期間が伸びてしまうのです。

また歯列矯正の途中に虫歯や歯周病の治療をすることになると、歯の後戻りを起こす可能性もあります。

そのため、歯列矯正をはじめる前に虫歯や歯周病の治療をしっかりと受けてくださいね。

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