矯正は子供がするものと思っていませんか?
成人矯正は歯並びが良くなって見た目が改善されることはもちろん、虫歯や歯周病の予防、しっかりと噛むことができることで全身の健康にも影響を与えます。
成人矯正はメリットが多いので、歯並びが気になる場合にはぜひ矯正治療をしましょう。
ここでは成人矯正についてご紹介します。
成人矯正の基礎知識
子供の矯正は成長の過程であごの骨を正しい位置に誘導することができ、矯正を始めるのに最適な時期です。
それに対して、成長に伴う歯の動きが柔軟な時期の子供の矯正に比べて、大人の矯正は歯の移動に時間がかかることがあります。
ただ、子供の矯正は親の希望によるものが多く、本人の協力が得にくい場合がありますがその分、成人矯正は矯正治療に積極的なので、治療計画通りにスムーズに治療が進み、
歯磨きなどのケアをしっかりと行ってもらえるケースが多くなっています。
歯列矯正中の歯のケアについて
矯正期間中に固定式の装置が入ると歯磨きがしにくくなり、虫歯のリスクが通常より高まりますので、装置の周りをしっかりケアすることが大切です。
歯ブラシも矯正用に『真ん中が出ている山型のもの』や『毛が1列になっているもの』を使い分けて装置周りを細かく磨きましょう。
装置の汚れが取りにくい部分には、タフトブラシ(先が三角の小さなブラシ)や歯間ブラシをも併用すると良いでしょう。
治療期間で見る矯正方法
お口の状態や矯正の種類によって治療期間は大きく変わってきますが、最近では矯正方法もたくさんあり、治療期間を短縮することができるようになりました。
特に治療期間や費用を抑えたい方は前歯などの気になる一部分を矯正する『部分矯正』が人気です。
動かす歯の部分が少ないので、痛みも出にくいといわれています。
ただ、噛み合わせも含めた矯正をすることは出来ないので、お口の状態によって適応が限られてしまい、部分矯正を希望する場合には矯正歯科で相談しましょう。
何歳でも矯正治療はできる?
矯正治療は子供から大人まで幅広く治療することができます。
子供の場合には乳歯と永久歯が生え変わる7歳~8歳程度から治療を開始することができますし、大人の場合には年齢制限はありません。
ただ、30代から歯周病にかかる人が増えているので、歯周病がひどくなると、歯を支える骨が溶けてしまい、治療が必要になってきます。
年齢が上がり歯周病の状態だと、まずは歯周病の治療を優先することになります。
歯が健康な状態であれば、何歳でも矯正治療を受けることができます。
歯並びが悪いとお口の不調だけではなく、全身の健康にも影響を与えてしまうこともあるのです。
そのため、矯正治療をすることで見た目のキレイさはもちろん、『虫歯予防』『しっかり噛める』『頭痛や肩こりの改善』などメリットがたくさんあります。
インプラント矯正とは?
従来の矯正のブラケット装置は歯に装置をつけるのですが、インプラント矯正は歯ぐきに矯正用インプラントのねじを埋入して、その矯正用インプラントを支点にして歯を動かしていきます。
治療期間の短縮
インプラント矯正は歯に矯正装置をつける場合と異なり、視点がしっかりとしていて動くことがなく、歯を早く矯正することが可能で治療期間を短縮することができます。
非抜歯矯正の可能性が増える
従来の歯に装置をつけるブラケット装置の場合には、1番奥にある歯より後ろには歯を動かせませんでしたが、インプラント矯正では1番奥にある歯も動かすことができるので、抜歯をせずに行う『非抜歯矯正』ができる可能性が高くなりました。
外科矯正治療とは
口元の矯正治療だけでは歯並びを治すことが難しい場合には『手術を併用した治療』の外科矯正治療を行うことがあります。
これは上下の顎の骨が歪んでいる場合や上下の顎の骨の関係でずれている場合に行われます。
どの様な手術をするの?
上下であごの骨のバランスが悪い状態だと、歯を並べてもしっかり噛み合わせることができません。
そのため『骨切除術』を行ってあごのバランスを整えてから、歯並びの矯正を行うといった治療法です。
顎変形症の場合には保険適応になる場合も
矯正治療は基本的には自由診療なので、保険が適応にはなりませんが、『顎変形症』と診断された場合には保険適応になります。
厚生労働省が定めた医療機関ということが条件ですが、保険が適応になると審美目的の矯正より費用を抑えて治療することができるので『顎変形症』の症状に当てはまっていると思われる方は1度相談してみることをおすすめします。
スピード矯正治療とは
スピード矯正とはブラケット装置でも、緩やかな負荷をかける新しい装置を使用してマウスピース矯正と加速矯正装置などを併用して短期間で治療することができます。
セルフライゲーションブラケット
セルフライゲーションブラケットは装置の蓋がついており、針金でワイヤーを固定せずにゴムを使用しません。
そのため、従来のブラケット装置はワイヤーを引っ張る力が強く痛みも出やすかったのですが、セルフライゲーションブラケットは痛みを最小限に抑えることができます。
また歯にかかる摩擦も少なくて済むので痛みを軽減することができます。
この弱い力と少ない摩擦が歯の動きを早めるという驚くべき効果を発揮して、矯正期間も短縮してくれるのです。
マウスピース矯正とオルソパルス
マウスピース矯正時にオルソパルスという補助矯正装置を併用することで矯正期間を短縮することができます。
マウスピースをしてオルソパルスを装着して光を照射して歯周組織を活性化することでマウスピースを交換する期間を短縮することができます。
そのため、矯正期間が限られている方やマウスピースの枚数が多い方におススメの矯正方法です。
妊娠中の矯正治療について
妊娠中の矯正治療は可能です。
ただ、抜歯や麻酔、レントゲン撮影などは極力避けた方が安心なので、出来れば妊娠前にこれらの処置を終わらせておくと良いでしょう。
その後の治療であれば矯正は可能ですし、出産直後の期間は矯正治療を一旦お休みすることも可能です。